釈然
読んで頂いている方々ありがとう御座います。
その日の夜は、天使様が来られたとかで宴が行われた。(天使て誰?)
勧められるまま、酒を飲みいつの間にか寝入り朝を向かえていた。二日酔いの独特な気だるさの中、体に鞭を入れ部屋から外に出たら地面が無かった!
回りを見渡すと、ここは木の上に作られた家だと分かる。生い茂る樹木の上に沢山の家が軒を並べていた。
焦った俺はうろうろしていると、そこに里長のハレルがやって来て、
「お早う御座います。天使様。」
「何度もいう通り私は、天使じゃ無いですよ。」
「これは、失敬。つい口から((ゴニョゴニョ))」
「ここって?」
里長の話しでは、下の建物はダミーで、上の家屋が居住区だとか。良く考えられいて感心した俺。
上から魔獣からは見えず、下から敵は登れずと、里長のハレルが話してくれた。
明るい場所で、エルフ達を見ると、誰もが美男美女ばかりで溜め息ばかりである。
ハレルと朝食を食べ終り、本来の目的を話した。
「今回の目的は、七竜魔神王に関する書物を探し、里に訪れたのですが。何かあります?」
理解した里長は、奥から三冊の本を持って来た。
「ご自由にご覧下さい。」
本を受けとり机と椅子を借り目を通してみたら、最初の二冊は在り来たりの事ばかりだっが、最後の一冊は、興味深い内容に目を引かれたのだ。
1つは、地獄の番犬ケルベロスについて。
【内容は、地獄の番犬ケルベロスは頭が三つあり、耳が鋭く尖り黒い体が特徴である。普段は人の成りをし分身を二体造り、三人で活動している。
真ん中の頭の犬の右目は、魔眼で有り全てを見抜く力がある。魔眼の対抗策は幻魔眼。】
もう1つは、太古の昔話別の地で七竜魔神王は一度封印された記述。
【内容は、8人の巫女が赴き、それに気を良くした魔王は油断し、巫女が持ち込んだ酒の入った8つの瓶を使い酔った処の隙を付き、1人の勇気ある若者が封印した。】
幻魔眼は是非とも手にいれたいが、何故?七竜に対して8人の巫女なのか‥‥謎だ。
ハレル里長に礼を言い、次の朝エルフの里を後にした。
‥‥何か‥‥釈然としない‥‥今日の俺‥‥
生暖か目で宜しくお願いします。




