ゲームの秘密
カーカーカーカーカーカー…………………
午前8時
昨日興奮して眠れなかった来夏は案の定、寝坊した。
「起きなさい。」
れあの怖い声が聞こえてくる。
本当だったんだ。昨日の事。
何でだろうか?来夏は急に家に帰りたくなった。
ものすごい孤独感と寂しい感情が、来夏を襲った。
目を開ければ自分の家でありますように。とさえ思った。
「起きなさい。」
もう一度れあが言う。
来夏は、覚悟を決めて目を開けた。
思った通り、れあは怒っていてすごく怖かった。
「女王さまから伝言です。今日寝坊した罰として今日の夜、罰則を受けるように。ということです。午後9時に大広間に来てください。」
そこまで一気に言い切ると、れあはこの部屋を去っていった。
ホッとため息をつく。
なんでこんな所に迷い込んでしまったのだろうか?
確かに、自分の部屋が欲しいとか、もう勉強したくないとか、異世界で暮らしたいとか、思ったことはあったけど………。
こんなはずじゃなかった。
来夏は急に勉強したくなった。
家に、帰りたくなった。
この世界はゲームの世界である。
ゲームにも色々種類があるが、私はその中でも生活系のゲームの所に居るらしい。
生活系のゲームって何?って思った?
生活系っていうのはね、例えば牧O物語とか、どOぶつの森とか…
ゲームしている人が、私に命令してきて、私はその通り動くの。
そんなのありえないって?
でもね、それがありえるらしいの。
何故かって?
それはね、私が今いるゲームの中の世界は私が普段暮らしている世界の40倍の速さで過ぎているからなんだ。私もよくわからないけど…
読者の方にもっと分かりやすく言うと、ゲームを操作している人にとっての1秒はこの世界では40秒ぐらいになるって事。(らしい…)
変だよね。
私はゲーム大好きだけど、こんなこと考えたこともなかった。
でもこれが本当なんだって。
昨日ね、私がしていたど〇ぶつの森っていうゲームの私のキャラクター担当の子に会ってきたの。
信じられないけど、本当だった。
本当にこんな世界ってあるんだな〜って改めて思ったし、私ってこれからどうしていけばいいんだろうって思った。
そして私は現実を受け入れた。
受け入れたというか、受け入れなければならなかったというか…
そして、現実を受け入れた私の一番の疑問。
それが、「自由ってほとんど無いのかな?」ということだった。
聞くところによると、そんなに大変じゃないんだって。
ゲームを操作する人が、ゲームし続けない限りね。
だから、それ以外の時は自由なんだ〜
ホッ………良かった。
私は胸をなでおろした。
って私ったら何でこんなにこの世界について熱弁してたんだろ?
まぁいっか。
この世界、案外楽しいかも。
来夏は明るい気持ちになっていた。
でもなんか引っかかるっていうか…
うぅーん…何だろ?
……………………………………。
あぁ!そういえば何で今日怒られたの説明してなかったね。
「ただの寝坊でしょ」ですって!
違うの、実はこの世界ではいつ起きていつ寝てもいいの。
今日怒られた理由はね、この世界に住む人は毎朝5時に起きて、教会で祈ることが義務づけられているからなんだ〜。
何で祈らなくちゃいけないのかわからないけど。
何の宗教かも分からないし……。
とにかく、初日からミスった〜
罰則って何かな?
ムチで殴られたらどうしよ〜
来夏は急に不安になってきた。




