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来夏の青空  作者: 相原紗侑
第一章〜始まり〜
2/11

ここはどこ?

…………………………………。


パッ……


まぶしっ!!


見るとパソコンの電源が戻っていた。


よかったぁ〜…


ホッと、来夏はため息をつく。

本当に焦った。

パソコン、、壊れたかと…



またお母さんに怒られるのはごめんだ。

心からそう思っていた。



来夏は一瞬の出来事のはずなのにまるで1日を過ごしたかのように感じていた。

疲労がすごい。

額には汗がにじんでいた。


もう懲り懲りだ。来夏はもう一度ため息をつく。

今日はもうパソコンを見る気分にはとてもなれなかった。

これ以上、触れたくもなかった。


そっと胸をおさえる。

心臓がパニック状態だ。

フル稼働しすぎて、ドクンドクンと音が聞こえている。



今日は驚きの連続で気分が悪かった。

なんだか悪いことをした後みたいで後味サイアクだ…


はぁ〜…もう、パソコンをシャットダウンしよう。

来夏はそう思って、震える手でマウスを握った。

まだドキドキは収まってなかったが、勇気をふりしぼってパソコンと向き合う。




シャットダウン カチッ………









…その時だった。



チャラン〜♪チャラン〜〜♪



すごい音がした。

来夏は人生で一番驚いた。


ホッとした直後だから余計だろうか。



直後、来夏は必死でパソコンの音量を下げた。

これでもかと、音量➖ボタンをプッシュした。


みるみる音量が下がっていく。

(ゼロ)…ホッ……

それと同時にまた、来夏を襲ったのは疲労だった。


ビックリした……




気づけば画面に文字が浮かび上がっている。

なんだかよく見えないなぁ、、


しかし次第にぼやけていた文字がだんだんとはっきり見えるようになった。








――――――――――――――――――――――――――


ようこそ、ゲームの世界へ

ここでは貴方が主人公となり、ゲームが始まります………………………………………………。


始める を、 クリックして下さい。――――――――――――――――――――――――――




パソコンの画面にはそう書かれていた。


なんだろう?

急に電源がついたかと思えば…



来夏は迷った。

でも、クリックせずにはいられなかった。

クリック…してみるか。

来夏はさっきの恐怖を思い出したが、迷う事なくクリックすることを選択した。


なんだかものすごく気になる。

来夏はそんな衝動に駆られていたからだ。




そして……







カチッ…。








ブ〜〜〜〜〜〜〜…


ものすごい音がした。


来夏は耳を塞ぎたかったが、何故か体が動かなかった。


意識が遠のく。


来夏が最後に見たのは、ブラックホールのような不思議な空間だった。


周囲がぐるぐる回る。

気分が悪い…




そして…来夏は…?



気づけば意識を失っていた。







………ドン…痛タタタ……。


はっ…。

気がつくと来夏はベットの上に落ちていた。

粗末な作りの部屋で、今にも壊れそうだ。



コンコン…ガチャ

トクトクトク……

ピンクの髪をした女の子が歩いて来た。


ここはどこだ…?

来夏の頭は?でいっぱいだった。

ゆっくりと起き上がるが、頭が痛くて最高に気分が悪かった。


見るとピンク髪の女の子はそばまで来ていた。


theキャラクターみたいな顔で、頭の上に何かをのせている。

れあ?って書かれてる。


頭がうまく働かない。

何が何だか分からなかった。


「あの………。蒼空 来夏さんですか?」


キャラクターが話しかけてきた。

れあ、か。

多分この子の名前なんだろうなぁ。


それにしても、すごくCGみたいな綺麗な顔だなぁ。

来夏はそう思った…。

喋れるんだ……。





…………ってえぇーー!

キャラクターが喋った!?


キャラクターに見えるのにキャラクターじゃないの??

来夏の頭が急に冴えた。

ぼーっとしていたのが嘘みたいだ。


人間とはとても思えない。

綺麗な顔、というよりは作られた顔をしている。


現に、手の指が無くて、まあるくなっている。

しかも…浮いてる??


嘘でしょ、信じらんない。

動いてる……

来夏は頭が痛かった。


たぶん夢かぁ…来夏はそう理解しようとした。

それで無ければこんなこと有り得ないからだ。






「質問に答えてください。」

れあが言う。


ちょっと怒った顔で……やっぱり喋ってる。

夢にしては、すごく鮮明だな…





「そうですけど、何か?」

来夏は夢のような空間を楽しもうと思った。

どうせ目覚めるんだから。



しかし、やはり来夏は気づいていなかった。

これは夢でもなんでもないのだ。

これが現実なのだ、ということ。




来夏はれあを見つめた。


れあがゆっくりと口を開く。



「どうも。今から、貴方の人生についてお話するのでよく聞いておいてください。」


そう言って、れあは椅子に座った。


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