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紅い月と紅の心  作者: 真田零
1/1

世界が終わるとしても

あの日、僕たちの世界は消滅した。

紅い月が夜を照らし、人の心を紅く照らし出す世界が…。



「翔也!朝だよ!学校遅れるぞ!おっきろー!」

「なんだよ、朝っぱらから大声出すなよ。眠いのに…。」

朝から大声で起こしにくるこの子は早乙女紗織。同じ高校に通っていて、隣の部屋に住む俺の幼馴染だ。隣の部屋と言っても同居しているとか、同棲しているとか、そんなラブコメみたいな話ではなく、ただマンションの隣の部屋に住んでいて同い年だから小さい頃から家族ぐるみの交流があるというだけのことだ(それもラブコメみたいと言われてしまえばそうなのかもしれないが…)。

「ふぁぁぁ、お前ほんと世話好きだよな。」

「朝早くお仕事行く翔也のお母さんに頼まれたから起こしに来てあげてるんだから感謝なさいよね!」

「へいへい、ありがとさん。」

「あー、翔也またゲームして夜ふかししたでしょ!もう、ほんと子供なんだから!」

「ゲームは俺の生きがいだからな。人生と言ってもいい。」

「はいはい、わかったから早く着替えてご飯食べて学校行くわよ!まーた翔也のせいで遅刻するなんて御免なんだからね!」

だったらほっといて先に行けばいいのにとも思うのだが決してそれは言わない。無論、言えば中学柔道都大会優勝の紗織に投げられかねないからだ。

学校に行く準備と軽めの朝食を済ませていつも通りギリギリの時間に家を出て高校への通学路を、やや早歩きをしながら2人で歩く。

「お前、もう柔道やらないのか?」ふと尋ねてみる。

「柔道?いつだって翔也のこと投げる準備はしてるよ!そんなことより、時間やばいよ!またなおちゃんに怒られるよ!走るよ、急がなきゃー!」

冗談にならない冗談と、話題転換でいつもの如くはぐらかしてくる。

ちなみになおちゃんは俺たちの担任(紗織と俺は高校一年生で同じクラスなのだ。幼馴染で、家も隣同士で、高校のクラスも同じだからクラスの奴らは俺たちをふざけて夫婦呼ばわりしてくる。自由奔放な所があるが魅力的な容姿を持つ紗織に俺なんかが釣り合う訳がないと思うのだが。)で独身、小柄な体には似合わない胸を持ち、顔は整っているが怒ると怖い。ちなみに彼氏大募集中なようである。

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