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鍵
こちらは久しぶりの投稿です。このあともう一回投稿予定です。
「えっと、ほんとにここにあるんですか?」
馬車が止まったのは荒野のとある一角であった。回りはやはり何もない荒野のままだ。
するとダンはニヤリと不適に笑いながら言った。
「おうよ!この下にな。」
「下ってもしかしなくても迷宮区って地下の迷宮なんですか・・・。」
ちらっとヨシアの方に確認してみると無言でこくりと頷いた。
「あの、それでどうやって入るんですか?入口とかはどこに?」
「まあ、焦んなよ。」
「えっとね、これから迷宮区に入る準備するから少し待っててね。」
「準備?」
ダンが馬車の荷から何かを取り出してきた。
見た目は野球ボールくらいの大きさの玉だ。
「それは?」
「あれはね。鍵だよ。迷宮区のね。」
「あれが?」
どうするのかと見守っていると、ダンは地面を爪先でたんたんと叩きながら辺りを回りだした。
やがてお目当ての場所が見つかったのかその場所に玉を思いっきり投げつけた。
「うわ!」
どん。といい音が響いたあとにその場所を中心に大きな穴が開き俺たちは下に落下していくのだった。