ざっくりとした情報
休憩中にこっそり投稿。
移動中にヨシア達と話してそこそこ情報を手にいることができた。
とはいえ怪しまれない程度にこの世界の情勢や知らないことも知ったかぶりでなんとか知ってる体で話したのでなんとも曖昧な情報も多いが・・・。
まとめると今わかるのは
・この世界には一応魔法や魔術の類いはあるが一部の才能のあるものだけの技ということ。
・この世界には人間以外の種族もいるが、基本的には人間が主で他はめったにいないらしい。
・迷宮区といわれるダンジョン的なものがありそこの最深部にはなんでも願いが叶えられる魔法の武具があるとかないとか。
・迷宮区は全部で20ヶ所あるが場所は謎でクリアしたものはいないとのこと。
一番わかってこの程度は情報を得られたが、他はわりとアバウトな感じでなんとも情報量としては心許ない。
一応みんなが思い描いているような異世界っぽくはあるが、他は町についてから情報収集するしかないかな。
迷宮区については特に情報が少ないが俺の一番の目的は鶴姉を探すことでそれ以外は言ってしまえばついででしかないので、まあ、これはある程度でいいかな?
そういえば・・・。
「ところでどうやって迷宮区を見つけるの?」
「うーんとね。みつける必要は本当はないの。」
「どういうこと?」
さっきダンは俺に迷宮区を探すのを手伝ってほしいと頼んできた。ダン達は少なくとも迷宮区へ行く情報をつかんでいるからこうしてこんな荒野にきたのだろう。
「まあ、さっきのはお父さんの言い方が少し雑だったんだけど、本当はね、ここの荒野の迷宮区になら誰でも入れるの。」
「ここなら?」
なんとも奇妙な言い回しだ。まるで・・
「うん。ここの『始まりの迷宮』ならね。」
「『始まりの迷宮』?」
「この荒野にある迷宮区の名前だよ。」
「でもさっき迷宮は場所が謎でって・・・。」
「あーえっとね。本来の迷宮はそうなんだけどね。ここの始まりの迷宮は対象外だから。」
「対象外・・・。つまりさっきの20ヶ所っていうのはここ以外の迷宮区のことってこと?」
「うん。」
なんとも奇妙な話である。さらに詳しく聞いたところ『始まりの迷宮』は他の迷宮に挑むための最初の登竜門でここで拒絶されたら以後他の迷宮区にはいけないらしい。人間以外の種族は大丈夫らしいが、ゆえにこそ迷宮区の攻略者が少ないらしい。
まあ、とにかく俺は一刻も早く町に行って情報を集めたいのであんまり関係ないかもだが。
「そろそろみえてくるかな。」
そんな話をしていたらダンが静かに呟くのが聞こえた。
前方をみるとそこには・・・