異世界
主人公のキャラがぶれすぎる・・・
気がつくと俺は見知らぬ場所に立っていた。
さっきまで家にいたはずなのに何故か外にいた。
「ここは一体・・・。」
思わず呟く。いや、そもそもさっきまで手紙を家で読んでたはずなのになんで見知らぬ場所にいるのかとか、回りの気色がまったく見覚えがないう えに日本かも怪しいとか、色んな疑問が頭をよぎったが俺はまず最初に一番気になったのは・・・。
「鶴姉・・・。」
さっきまで一緒にいたはずの鶴姉の姿がみえない。
無事ならいいが、正直状況がなにも分からないので楽観は出来ない。
と、そこまで思ったところでさっき読もうとしていた手紙をまだ手に持っていたことに気がつく。
何か手がかりはないかと、俺は手紙に目を通してみる。
そこにはこう書かれていた。
「どうも私が神です。」
思わず破り捨てそうになるくらいイラッとしたが貴重な手掛かりに代わりはないので我慢して続きを読む。
「さて、君は今この手紙を読んだあとに何故か知らない場所にいると思う。一応最初にネタバレしとくとそこは君たちがいた世界と異なる。いわゆる異世界ってやつかな。中二病の君には理解しやすいとは思うけど、剣と魔法の世界だよ。まあ、君にはチートなスキルとかそういうのは与えないけどね。」
色々突っ込みたいところはあるが思わずそれが霞むくらい異世界っていう単語はなんとも驚いてしまう。
「さて、何故君はそんな場所にとばされてしまだたのか気になるかい?気になるよね?教えてもいいけどつまらないからこの続きはwebで。」
ヤバイ。凄くイライラしてきた。
「まあ、理由は私のところまで来れたらおしえてあげるよ。ああ、あとついでに君の姉もそっちに送ってあげたよ。それぞれ別の場所に送ったから会えるといいね。あと、君の姉にはチートなスキルあげたから安全についてはある程度安心していいよ~。」
どうやら鶴姉もこちら?の世界に来ているようだ。様々な感情はあるがひとまずこの手紙を信じてみるしか今はない。
「一応親切心でマップは君にあげるよ。お金も多少は渡すけどあとは自力でガンバw」
「いや、笑うなよ!」
手紙なのに思わず怒鳴ってしまう。
手紙はそこで終わっていた。とりあえず状況を整理しよう。
まず、ここは異世界で、俺は手紙を読んだからこちらにとばさてしまい、どうやら鶴姉も一緒にとばさてしまったらしいと。つまりはそういうことかな?
「夢であってほしいな・・・。」
本気でそう思ってしまう。しかし現実逃避している場合ではないだろう。
「そういえばマップがあるって、書いてあったな。」
俺はポケットを探してみるが、金貨が入った袋しか見つからなかった。
「せめて現在位置がわかればなー。」
そう本気で思っていると頭の中に何やら見覚えのない地図が出てきた。
どうやら念じて頭の中でだけみれるマップらしい。なんとも不便な。
軽くマップを漁ってみるとどうやらここは一番端の荒野の一部らしい。
近い町まで約20キロ近く離れている。
「どうしようかな・・・。」
正直一刻も早く鶴姉と合流したいがこの世界の情報が少ない上にまったくわからないことも多い。
それに現状鶴姉の居場所もわからず正直なところ手詰まり感が半端ない。
「ひとまず移動しながら考えるか。」
そう決めて俺は町の方角まで歩き出すことにした。