謎の手紙
本編スタートです。
ある日のこと。
俺は学校が終わり家に帰ると鶴姉が制服のままポストのところに立っていた。
近付くと鶴姉は俺の存在に気がつき笑顔で出迎えてくれる。
「あら、おかえり翔ちゃん。」
「鶴姉ただいま。どうしたの?」
さっき少し困ったような表情でポストの前にいたので思わず聞いてしまう。
すると鶴姉は少し迷ったあとに答える。
「いえね。さっき帰ってきたら私たち宛の手紙がきていたのよ。」
「手紙?」
「ええ。住所も宛先も書いてなくて差出人も不明なの。」
「それって・・・。」
おそらく直接ポストに入れたのだろう。鶴姉宛ならラブラターって線が強いが俺への手紙というのがどうにも変だな。
「まあ、とりあえず中に入ってから確認しましょう。」
「そうだね。」
いつまでも玄関先で立っているのもあれなので家に入る。
部屋に鞄をおいてきてから居間へと向かう。
居間には手紙をみている鶴姉がいた。
少し怪訝そうな表情で手紙を読んでいる鶴姉に俺は話しかける。
「なんて書いてあるの?」
「それが、よく分からないのよ。いたずらかしら。」
鶴姉は俺に手紙を見せてくれた。
するとそこにはこう書かれていた。
【あなたは世界を呪いますか?】
なんとも謎な文書である。
おれが怪訝な顔で読んでいると鶴姉は同じ気持ちなのか聞いてくる。
「どういう意味かしら?」
「さあ・・・。」
正直これだけだとなんにも分からない。
いたずらとしか断定できないが、何故かは分からないが嫌な予感がする。
すると鶴姉はもうひとつ手に持っていた手紙をこちらに出した。
「これが翔ちゃん宛の手紙なんだけど、どうする?」
どうやらさっき見せてくれたのは鶴姉用で俺用の手紙はべつにあったらしい。
言外に読む気がないなら捨ててもいいよという意味合いがありそうないい方で聞いてきた鶴姉。
俺はとくに意識せずになんとなしに答えていた。
「とりあえず読むよ。」
鶴姉から手紙をもらい開けてみる。
かわりにさっきまで、持っていた鶴姉用の手紙は鶴姉に返す。
正直この時手紙を読まずに捨てていれば今までの生活でいれたのかもしれないが、この時の俺は知るよしもなかった。
手紙を開けてみる。
すると・・・・・