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「あのニュースだろ?俺も見た」
「……どうすれば良いのかな……。
まだ望命くんとも連絡取れないし、僕なんかじゃ何も出来ない……」
「……胡琶がいないから言うけどさ。
少なくとも、あいつはこんな結末望んでなかったと思う」
カウンターに座った眞人くんに淹れたてのコーヒーを差し出した。
僕の手は今もまだ震えたままで、シンクに零れたコーヒーを蛇口から出る水で流す。
「どうして……?」
「逆に瀬凪くんに聞くけど、今回の解決で胡琶がしたかった事ってなんだと思う?」
「……〝維蘭くんを救う〟事?」
「そうだ。結果的にこんな大騒動になってしまったけれど、胡琶が望んだことは、八重花さんや学校に維蘭のキーホルダーを弁償したり、謝ったりして欲しかっただけ。
たった、それだけなんだよ」




