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ヒーローになりたくて  作者: CANA.
⚠day12 - recurring nightmare【クレインサーベイ:trivial case】⚠〈本編〉

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82/96

〈file12〉

靴や靴下を脱ぎ、延朴塔(えんぼくとう)にある螺旋階段の続く最上階に登り、カンカンと照る太陽に照らされた諳さん。

そんな彼を引き止めるために、結鶴さん除くクレサイのみんなは螺旋階段を駆け上がった。


運良く眞人くんが諳さんの腕掴んだ。

最後のチャンスだと思い、そこで諳さんを説得する言葉を紡いだ望命くん。

そんなクレインサーベイのみんなに諳さんが遺した最後の言葉が……


『俺の所為だから仕方ない。胡琶達や大衆は関係ない』


覇気のない顔で、最後に綴られた諳さんの言葉。

その言葉を遺して、諳さんは眞人くんと一緒に落ちてしまった。




「まず、通り魔とは誰なのかと言う事を解かなければ、この事件は一生進みません」


「?いや、通り魔は通り魔で……」


「所が違うんです。

通り魔にも君島さんの彼女を殺さなければならない理由があった。

あの通り魔は、君島さんに罪を着せるためだけに君島さんの彼女を殺したんです」


「……望命くん、そうなると犯人の狙いは元々……」


「……君島さんへの怨恨だ。

それが諳さんにバレてしまったから、今度は諳さんを殺そうとした。

でも、諳さんは犯人自身で手を掛けなくとも大衆の、善良な市民の言葉であの場に立った……」




みんなが望命くんに注目したこの緊迫した状況で、彼はいつもの動揺を見せず、真剣な眼差しを僕らに向ける。


君島さんの彼女を殺した動機が彼への怨恨なら、君島さんの知り合いが犯人だと言う線が一番濃くなる……。

なら、彼の知り合いを片っ端当たっていけば手がかりになるはず。


そう思って望命くんに話しを持ちかけると、彼は無言で首を横に振った。




「いや、無駄だろうね。

そっちを当たるより、諳さんの犯行が誰によって行われたのかを考えたほうが、犯人に一番近づける。

瀬凪くん、思い出してみて。

あの時、諳さんを殺せた人物は何人いた?」



「えっと、望命くんと冬李さんは延朴塔(えんぼくとう)の最上階にいて、諳さんは眞人くんと一緒に落ちた……。

……!ちょっと待ってよ望命くん……なら犯人は……」



「そう。あの時唯一地上に残っていた……貴女ですよ。
















風原 結鶴(かぜはら ゆづる)さん」

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