ヒーローになりたくて

30XX年。
2000年では少子高齢化等が問題視されていたが、人口は増加する一方。

そんな日本の中でも4億の人間が住む巨大都市は、CRIMINALCITYといつしか呼ばれるようになった。

人口に伴って急増する犯罪に警察権力が対処しきれず、検挙率が急落。

治安は大いに乱れた。

この問題を解決するために設立されたのが警察組織・プレベント。
プレベント内の人間には、所属する時必ず与えられるものが2つある。
一つは制服と、制服に付いているサイレントバッジ。
そして二つ目は、拳銃だ。
今や銃社会の頂点に立つプレベントには、腕利きの殺戮マシーンが何人も存在する。
かくして、人を救うはずだった探偵は一瞬で人を殺す兵器へと成り代わった。

そんな探偵たちの中でも銃は絶対に使わないと抗い続ける少年達が……？












一方その頃、犯罪都市の中でも比較的穏やかで平穏な街・萬街では幼い少年少女や大人たちが集っていた。

夜になると、その街にあるカフェ・コルリスは姿を変える。
昼間は人々が憩う場所、夜は「心の相談所」へ。
依頼人にヒーローと名乗る怪しい店長の元でヒーロー見習いとして働く少年・瀬凪は、今日も今日とて大忙し―――？