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瑠璃色硝子な人魚姫への追憶~そこはかとなくガールズラブっぽいあえかな想いを綴る3つの詩  作者: 壺中天
матрёшка,Петрушка 雪と氷のマトリョーシカ、死に踊るペトルーシュカ
4/5

Реквием 鎮魂曲

閲覧注意:グロ注意あり




  金銀花(スイカズラ) 花蜜


       ……赤い実(カリンカ)



    禁断(ザプリエートヌイー)()木の実(プロート)



       聖像画(イコーナ)


聖母(ボゴマーチェリ)


      幼子イエス(イイスース)



   受胎(ブラガヴィエー)告知(シシニイ)


  処女懐胎……純潔の百合(リーリヤ)




 (くずお)れるように(ひざまづ)く。


 少女の股間の(にお)いを()ぐかのように、

 顔を()めようとして意識が途切れた。





 ようやく一夜が明け、

 異変を察したらしい。



 兵士達が踏み込んだとき、

 少女と一晩中踊らされた、


 (ジュガシヴィリ)はもはや、

 形をとどめていなかった。



 (おびただ)しい血の絨毯(じゅうたん)(ひろ)がり、

 ()がれ()がれている生皮。


 わずかばかりの肉片と骨片、

 喰い千切られた臓器の切端(きれはし)



 (おぞま)しい苦悶の形相(ぎょうそう)に歪んだ首が、

 (はだか)で座った少女の(ひざ)の上にある。


 真朱(まっか)な少女の口が、

 弓のように笑った。




 彼女(ターニャ)は何ら抵抗せず、

 あっさりと囚われた。


 凌辱拷問を受けた(すえ)

 (はだか)(まま)で銃殺される。



 その場で兵士達が全員自殺。

 魔女(ヴェディマ)による精神汚染だった。


 凌辱と処刑の映像記録だけが残されて、

 彼女(ターニャ)の死体は発見されなかったという。




 (ジュガシヴィリ)の病死が報じられ、

 暗殺の事実は隠蔽された。


 彼女(ターニャ)が本当に死んだなんて…………、

 いつか、私の前に姿を見せ…………。



 ………………………………いつか。






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