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無用少女のフェアリークエスト~勇者候補を降ろされたので妖精さんと旅に出ます~  作者: ふぃる汰


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48話 魔力測定石



「そ、それじゃあベルベルちゃん……魔道具の使い方を説明するんだけど……」



「はい、お願いします!」



「ふ、二日酔いで頭痛いから……明日でもいいかい……?」



「ええ……」



 アサツキさん、昨日たくさんお酒飲んだものね。

結局酔いつぶれてわたしが背負って帰ってきたし。



「アサツキさん、背高いのに意外と軽くてちょっと……」



「うふふ、ショックだった?」



「そっ! そんなことはないです……!」



 うわ、サントリナさんに聞かれてた。恥ずかしい……



「アサツキちゃんはスレンダーだものね」



「頭痛い……気持ち悪い……」



「今日はもうダメみたいね」



「どうしよう、水晶の使い方教えてもらってないのに」



「アタシが教えてあげるから大丈夫よ」



「本当ですか? でも、お店の方は……」



「今日は定休日にしちゃいましょ。アタシのお店だもん、誰も文句は言わないわ」



「す、すまないねサントリナ……」



「アナタは二日酔いのポーションでも飲んで寝てなさいな」



 __ __



「それじゃあベルベルちゃん、彩見の水晶の使い方を教えていくわね」



「お願いします!」



 結局二日酔いで動けないアサツキさんの代打でサントリナさんが教えてくれることになった。



「ベルベルちゃんは、魔道具自体一度も使ったことがないのよね?」



「あっはい。魔石魔法や精霊魔法の経験も無いので、“魔力を流す”っていうのがよく分かんないんですよね」



 わたしが使える妖精魔法は、魔力の代わりに妖力というものを使って発動するから、魔力についてはまったくの初心者だ。



「それじゃあまずは、ベルベルちゃんにどれくらい魔力があるのか調べてみましょうか。魔力量によっては、魔道具を使うのに魔石の補助が必要になるの」



「は、はあ……」



 そう言うとサントリナさんは、ガラスの結晶のような、透明で筒状の小石を持ってきた。



「これは魔力測定石っていって、魔力を使い切った魔石を加工して作られてるの」



「魔力量が測れるってことですか」



 魔力測定石を手に持って、石に精神を集中させると、石の色が変わっていくらしい。

その時の石の色と、色の濃さをみることで、簡易的ではあるが、適性のある魔法や魔力量が調べられるのだとか。



「はーい、じゃあベルベルちゃん、手の中にある測定石に集中して~」



「はい……」



 …………。



「はい、もう大丈夫よ~。これで測定石が反応して……」



「……なにも変わってないですね」



「あら? 本当ねぇ」



 魔力測定石はわたしが手に取る前と変わらず、透明なままだった。



「おかしいわねぇ。これ、測定石の中では結構感度が高い方で、魔力量が少ない子供でもある程度は色が変わるのだけれど」



「そ、それってもしかして……」



「あ、言い忘れてたけど……多分ベルベルちゃん、体内の魔力ゼロだから……うう、頭いたい……」



 二日酔い用のポーションをちびちび飲んでいたアサツキさんは、とんでもないことを呟いてそのまま横になってしまった。



「魔力、ゼロ……」



 やっぱり、わたしのスキルの弊害というか、妖精魔法を使えるということが影響してるのかしら。

魔力と妖力は相容れないのかも。



「困ったわねえ。魔力が全くないと、魔石から魔力を引き出すことも難しいわ」



「そ、そんな……それじゃあわたしには、一生魔道具は使えないということでしょうか……?」



「一応、あるにはあるのよ。自分自身に魔力が無くても魔道具を使う方法」



「本当ですか? それ、わたしにも出来ます?」



「そうねぇ、それはベルベルちゃん次第かしら」



 わたし次第……なんだろう、魔力量を上げる修行とか?

ベルベル、異世界修行編スタート?



「わたし、魔道具使えるようになりたいです! サントリナさん、教えてください! その方法とやらを!」



「ベルベルちゃんがそこまで言うならアタシも覚悟を決めるわ……」



「えっそんな覚悟がいるんですか?」



 そう言うとサントリナさんは、お店の棚から小瓶を1本取り出してきた。



「これは最近開発した魔力発現ポーションでね。ちょーっと副作用が強いけど、しばらく飲み続ければ魔力ゼロのベルベルちゃんでも」



「すいませんそれは勘弁してください」



 ……他の方法、考えなきゃ。




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