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無用少女のフェアリークエスト~勇者候補を降ろされたので妖精さんと旅に出ます~  作者: ふぃる汰


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28話 妖精魔法を試してみよう!



「さあ着いたよ。ここがミオカンデ湖さ」



 サンベルク王国の王都ヘイリオスから馬車に揺られて30分ちょっと。

アサツキさんと一緒に、討伐目的のダックフロッグがいるというミオカンデ湖にやってきました。



「王都から湖が見えていたけど、思ったよりも近」



「ゲコグワ」



「わああああっ!!!!」



 ダックフロッグが あらわれた!



「すごいいっぱいいる! すごいいっぱいいるわ!」



「落ち着いてベルベルちゃん。ただのちょっと大きいアヒル口のカエルだよ」



「全然ただのじゃないですよ! うう、実際に見てみるとやっぱり……」



「ゲコグワ」



「って、なんか足が鳥みたいになってるのがいる!!」



「あれは成体だよ。更にアヒルっぽいよね」



「全然アヒルっぽくないですよ!!」



 漁業ギルドで見せてもらったダックフロッグはまだ幼体の姿だったらしい。たしかにちょっとオタマジャクシ感が残ってたけど……



「それじゃあベルベルちゃん、さっそく妖精魔法を使ってみようか」



「わ、わかりました。でもどうやって使えばいいんでしょうか……」



「うーん、普通の魔法なら習得したときになんとなく『あっこんな感じで出せるな』みたいなのが感覚で分かるんだけど」



「あ、わたしも座敷わらしちゃんに教えてもらったときにフワッとそんな感じがありました」



「ならとりあえず一回やってみようか。あ、でも妖力がいるのか。ベルベルちゃんは妖精じゃないから妖力を持ってるわけでは」



「え~い! ぴかぴかすとりんぐ~☆」



 ぱああああ……!!



「ゲコグワッ!?」



 わたしが魔法を唱えると、手の先から光る糸のようなものが飛び出し、正面にいたダックフロッグに巻き付いてグルグル巻きにした。



「あ、なんか出せました」



「ベルベルちゃん、君……」



「あはは、もしかして座敷わらしちゃんが魔法と一緒に妖力もくれたんですかね?」



「随分と可愛らしい魔法の唱え方をするじゃないか」



「こ、こんな感じで言うと発動できそうな気がしたんですよ!」



 __ __



「よっと。うん、これで小さいのを1匹討伐だ」



 わたしが拘束したダックフロッグをアサツキさんが魔法で倒すと、ダックフロッグは黒い煙のようになって消えてしまい、かわりに青い結晶のようなものが現れた。



「これが青の魔石だよ。水や氷の魔石魔法を使うのに必要だったり、他にも色々と便利に使えるんだ」



「これを集めていけばいいんですね。50個かあ……魔物は沢山いますけど」



「大きいやつなら5匹倒せば依頼達成だよ」



「大きいのには出会わないことを願います……」



 それに、わたしが使える妖精魔法『ぴかぴかすとりんぐ』だと魔物を拘束できても倒すことが出来ないので、そこはアサツキさん任せになってしまう。



「うーん、わたしの魔法、やっぱりそんなに役に立たないですね」



「そんなことないよ!」



「ふぇっ!?」



 アサツキさんにガシッと肩を掴まれる。か、顔が近い……!!



「ダックフロッグは皮膚の上に特殊なベールを纏っていて魔法が効きにくいんだ。それなのにいとも簡単に拘束してしまうなんて……それに君の魔法で拘束状態になっていると魔法の効き目も良いみたいなんだ。だからベルベルちゃん、君の魔法はとても凄くて」



「わ、わかりました! わかりましたから一旦離れてください……!!」



 いつもは飄々としてるのに、魔法の事となると熱意が凄いんだから。やっぱり魔女は魔女なのね。



「はあ、はあ……アサツキさんたまに心臓に悪いんだから……それじゃあさっきみたいに、わたしの魔法で拘束してからアサツキさんの魔法で」



 ざっぱあああああん!!



「ゲコグワアアアア!!」



「キャアアアアアアアアア!!!!」



 湖の中から 巨大な ダックフロッグが あらわれた!!


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