63装備
剣が出来た!
「どうかの?」
「おお!何か、軽い?」
「いや前の剣より重いのじゃが、手に馴染むから楽に取り回せるのじゃ。じゃから動かしやすいのが軽いように錯覚させるのじゃろう」
「成る程」
「うむ、坊主位の筋力じゃと多少重くなった所で誤差じゃ。素材はLv72の牛の角を中心に、~~じゃの。で、元々の剣はどうするのかの?」
「う~ん。……そう言えば、魔物素材ってどうやって剣の型に?〈鍛冶〉?」
「そうじゃ。〈鍛冶〉の効果で、火で炙り柔らかくして叩いて形成するのが鍛冶じゃ。このとき、素材に寄って効果や武器種が変わったりする。素材の属性に寄って水に浸ける、何もせずただ叩く、土で寝かせるとかもするの。魔法使いに、合った属性の魔力で覆って貰いする事も有る。どうしようもない、例えばランク5超えじゃとさすがに火力が足りないから削りだすのじゃが、それは自身の〈鍛冶〉が足りない証明じゃからの。悔しい事に素材のLvが高い分最高傑作とか言われるのう」
〈鍛冶〉はこの世界では固い金属同様、固い骨も火で炙ると柔らかくなるのか。それは、本当に骨なのか?人の骨もなるのかな。それは何か嫌だ。
それにしても。話が長い。
「う、うん」
「じゃが、あのときのは魔法使いの方が軟弱じゃった。たったこのくらいは範囲を~の強度で、12時間覆うだけじゃと言うのに、~。うんたらかんたら。」
お、おう。
と言うか、12時間も。そりゃ無茶振りだ。話を聞く限りだと自分でもLv250かつ錬金で増えたMPを加味して8時間かなあ。
「す、すまん。新しい剣を試したいから行く」
「坊主。……そんなに喜ばれると嬉しいのう」
剣。確かに自分にはもったいない。
魔物もLvが高いから首まではいかないが、足とか『部位欠損』に持っていける。
【無痛】もすると、足が急に消えたのは何かした思うのかこちらの攻撃が痛くなくとも避け出す。部位欠損は無しの方がこちらの攻撃をまともにくらってくれるから早いな。
それでも、魔物は『出血』も増えてHPの減りも早いし。
おっ。剣の耐久も1回で1~2%しか減らない。今までの1/6だ。
何か前より格段に深く切れるし、振り回しやすいし、楽しくなってきた。
うっかり日が沈んだ。いつも思うが〈暗視〉のせいで暗さが余り気にならないからつい時間が。夕食、食べ損ねた。
狩った魔物は倉庫に入れたし今日は帰ろう。
井戸端会議
「ねえ。聞いた?倉庫にあちこち切られた魔物が沢山有ったって。誰が狩ったとも聞かないって。気味が悪いねぇ」
「聞いた聞いた。でも、今日ライさんが新しい剣を貰ったってはしゃいでいたらしいじゃない?」
「それが、ランク4の魔物らしいのよ。ライ君は黒のソロでランク4何て狩れないだろうし」
「そうねえ。誰かしら?」
「魔物が狩られただけだろって男達は言うけれど。そんな特徴的な魔物の傷が誰がやったか分からないから気味が悪いってのにねえ」
不評だったらしい。
うん。剣を貰ってはしゃぎすぎた。反省。
そう言えば、剣と同じく装備も作って貰った。身軽さ優先でっていったら、ぶつぶつ言いながらも出来たのは望んだ物より良い物だった。
「……せっかくの良い男なのに。しかも赤と金の派手な色して……。そっちは……、こんな……。」
数日後に出来たのは普通の服だった。見た目は。
性能は、
シャツ Lv82
耐久 90/90
分類 服 魔道具
品質 良 (耐久9割以上で良。効果が1.1倍)
効果 耐久8 MP修復30 耐久回復5 防御10
シャツに破格の性能だった。
MP修復は、MPを注ぐと服が切れたのとか破けたのとか直る。耐久回復は1日に耐久5回復する。防御は着ている人が受ける直接ダメージを減らす、着ている人に防御の効果が付く為半袖とか長袖は関係無い。数字は効果の度合い。特に修復が30も有れば切り離されたりしなければ大体直る。
まあ、服は地味に自分〈裁縫8〉持ってる。
それから、魔道具も貰った。まず、チョーカー。首に巻く奴。ネックレスだとチャラチャラした鎖が気になって仕方ないから。
効果は気配希釈、防音。〈隠密〉と同じような効果。しかし、気配のみ。音や匂い等は変わらず。気配感知にのみかかりにくくする。魔物は感知は匂いや音でするから効果としては防音が優秀。
後はゴーグル……もとい眼鏡。何故かゴーグルはダサいとかで却下、眼鏡に。代わりに定位置が付いた。効果は定位置、強化、動体視力上昇。定位置は眼鏡がずれない。強化は眼鏡が壊れにくい。動体視力上昇は自分の動体視力を良くする。具体的には高速で動く戦闘で相手の動きを捉えやすくする。
自分は〈思考速度上昇12〉持ちなので相手の動きの対処がよりしやすくなる。速度も有るし状況に付いていけない、何て事もない。
最後にアームバングルと言う二の腕に着ける奴。
効果は右がHP回復、左がMP回復。
ちなみにどっちも定位置が付いている。
ああ。靴も作って貰った。勿論効果付き。効果は速度上昇。
職人の雑談
「……全くライ君はもったいない」
「せっかく綺麗だからもっと飾れば良いのにね」
「ま。所詮はファッションの分からない男ってことね」
「そう言うなって。冒険者では華奢な見た目だ」
「……ライ君って実はどっかの暗殺者だったらしいって本当?」
「ああ。鍛冶師も魔道具師も選んだ効果が剣士じゃなく〈隠密〉系っぽいって」
「え~?あの見た目で?」
「派手だしね。それに、後ろ暗いならもっと慎重なんじゃない?」
「ああ。戦闘狂っぽいよね」
「ま。見張りも真面目にこなしているようだし」
何やかんや1年程満喫。
まず、開拓村は宴会が多い。
来る人もいなくなる人も多いが、その度に宴会宴会。
宴会はご飯がおいしいから良いか。
死ぬ人も多いし。大体死ぬ時はパーティー毎だから一気に7、8人が死んでいく。
その前に町に戻る人も居た。その際、作って貰った武器等はそのまま貰えるし、自分で狩った物じゃない魔物でも素材は自由だ。開拓村に居られる能力が有れば町でもやっていけるし。
自分もそろそろ移動しようかな。開拓村の雰囲気は味わったし、ここらの魔物は一通り狩った。開拓村を転々とする生活も良い。実際、1月程滞在しては移動何てパーティーも居たし。それだけ未知の魔物との遭遇も有って過酷らしいが。楽しそうだった。
だとしたら、近くで。う~ん。鱗系と獣系の地域の境界に有る開拓村が程々に近くて魔物の種類も変わって来て良い感じか。
そんな事を考えながら夕方、開拓村に帰った時ちょうどカッタ達町から戻った商隊と鉢合わせた。
「ライ!お前、町で何したんだ!」
開拓村は頼んだり頼まれたり。
何もしないなら追い出される。




