61開拓村、宴会
開拓村着いた次の日の朝。
「おーい。ライは今日どうする?」
「カッタか。とりあえず、一人で(村の周囲の魔物を)見て回る」
「おお!(村を)見てこい。ここは良い村だぞ~」
「?……ああ。そうだな。(魔物の種類やLvがちょうど)良い村だ」
「ああ。大丈夫だろうが夕方は宴会だからな。早めに切り上げろ」
「わかった」
流石、実力者ばかり。ソロでも何も言われない。自分の実力も判断出来ない奴は来ないだろうし、いちいち魔物に対する注意何か言わないか。
村を出てすっと〈隠密〉。
うん。一応近くはランク3の後半ばかりか。ランク4も居るが、直接村を狙う距離では無いな。
これなら見るだけじゃなく、狩れそう。
……よし。
いつも思うが【無痛】最高。毒入れても気付かれないから。これも、毒の継続ダメージが自分の攻撃判定になるには自作の毒じゃないといけないが。普通の薬師は戦闘しないし、普通の冒険者は実用レベルの毒は作れない。そもそも、余程強敵じゃない限り毒薬は使わない。毒抜かないと素材として扱えないから。
これだけ有効に【無痛】が使えるのは自分だけだ!
だからこそ固有能力として得られたんだろうが。
【無痛】自体も暗殺向きだし。正面から戦うなら痛みで怯ませるのも重要だ。
っと。日が傾き出したし帰ろう。様子見だったが、やはり高Lv。1体毒入れてHP0になるの待つだけで結構時間かかったな。人と違って野生で生きるからか基本HP高いしかもゴーレム。後、地味に毒耐性持ちだったから余計に。
無駄に毒消費した気がするけど。まあ、良いや。
毒は同Lvでも素材の組み合わせで効果時間減らす変わりに強度を強くしたり、もっと改造するとして、……。
ある程度の結果と課題が見えて上機嫌に帰る。
「……!……おい!どこ行ってた!」
「?外」
「はあ?聞いてない来てそうそう外とか……一人でか!?」
「朝、見て回るって言ったと思うが?一人」
「てっきり、村の中かと……一人!?」
「元々ソロだな」
「……とんだ問題児が来たな、こりゃ。まあ、ここに来た以上自己責任だが」
お前より年上だぞ自分は。
「……」
「気を付けろよ。ま、今生きていれば良い。宴会だ!行くぞ」
昨日持ってきたラクダがメインになっていた。
さすがに200人には行き渡っ……た。少しずつだが。ちなみに、地球と比べて一回り大きく、2~3m。コブの部分はスープになった。美味しかった。
会った人に適当に挨拶する程度で結構ただの宴会だった。知りたいなら〈観察〉出来るようになれって所だから余り聞かれないし。注目はされたけど。
次の日。自分含め結構な人が夜通し飲んで食べていて、今日は狩りに行かないって言っていた。
「……お前。バケモノかよ。酒強すぎ……」ガクッ。
『酔い』状態のカッタ。
状態『酔い』。目眩、頭痛、眠気、平衡感覚低下、判断力低下、スキルレベル低下等々。まあ、酔って判断力低下とか技術であるスキルが使いにくいのは分かるが、結構凶悪な複合型状態。
まあ、酔わないし。
「ふん。男の癖に軟弱だ!」
と、言ってみる。
ちなみに何かの研究レポートで、女性の方が『状態』になりにくいとあった。運の値が高いのか、耐性ステータスが高いのかは研究中らしいが。200年以上前の時点では。
「いや、お前何人潰したよ……」
別の村人(Lv107棒使い)が聞いてくる。
が、
「さあ?」
「今日になった時点で、私の負け」村人Lv88棍棒使い
「俺も!」村人Lv89盾使い
「俺も」村人Lv93料理師
「あたしも」村人Lv112服装師
……
「……」
「「バケモノ」」
「……お前達が弱…」
「いやいや。ライが強すぎるんだって」
「このザルが」
「どんだけ飲み慣れてるんだ」(〈酔い耐性〉高くなる)
「おうぇぇぇ」
「ぎゃー」
てんやわんやしているうちに、抜け出す。
片付けは、ゴミを運んで[クリーン]かけて終わりだから。ゴミはゴミ置き場へ。定期的にスライム退治で片付け。
まあ、[クリーン]もこの量だとMPがキツいか?なので[クリーン]だけ一部手伝って外へ。
MPは減っているが、今日は魔法や毒無しで行ってみる予定だから問題ない。回復薬も有るし。
ランク4は避けよう。
ビシャァッ。
「!」
そうだった。血じゃなくて牛乳。
思ったより勢いよく白い液体が飛び散ってびっくりした。
ああ。だから打撃武器の人が多かったのか。このこぼれたのが、チーズとかになると考えるともったいない気もする。
まあ、普通の血も薬の材料と考えればもったいないが。
剣の扱いも上手くなってきたと思う。
後、開拓村に来た目的。まあ、興味本位っちゃあそうなのだが、高Lvの魔物との戦闘。遭遇が早い早い。
移動時間は短いし。
さすがにランク4がふらっと現れる場所での一人での滞在は厳しい。その点村は確かに人は強いが、魔物と違って万能型だ。魔物は一撃必殺だったり、極端に素早かったりするが人は集団や搦め手。しかも逃げられるよう、速度は自分より下だとLvやスキルを確認して回った。
相手の情報を知り尽くした人は強いが、いざとなれば薬も有るし直接ダメージの即死攻撃以外は怖くない。
だから、この辺りの地域で一番自分にとって脅威の少ない場所が開拓村だった。
「~♪」
「……おいお前。また。~ったく。仲良くなった奴がいねえと心配するだろうが」
「カッタ」
「ライ。お前夜通し飲んでたよな?しかも誰よりも大量に。なのに外行くって、……っ、もう!」
「別に酔ってない」
「そうだが。ほんとにもう。……まあ、良い。短い時間だがわかった。お前はそういう奴だ。……で、明日の朝から俺はまた魔車の護衛で町に行くが……」
「ああ。特に町に用事は無いな」
「そうか。まあ、ほどほどにな。あ。言ったか忘れたが広場の側の解体場とゴミ置き場は分かるな、解体場の隣、ゴミ置き場の反対側に倉庫が有る。狩った魔物はそこに、出し入れに自由だ」
「わかった」
「じゃ。飯だ!」




