57ゴーレム
外に来た。
普通の冒険者は大体狩る獲物や狩場は決まっているけど自分はその日の気分で。
今日もゴーレム。
ゴーレムは確かに防御高く大変だけど、速度低いから自分の速度だと相手の攻撃はほとんど当たらない。
それに今日は、ランク4いってみようと思ってる。もしもの時は逃げる為にも速度低いゴーレムは良い。
今回は外で泊まりかな。
道中、ゴーレムを狩って行く。
ぎりぎり、ランク4の出ない地帯に居座ってランク3を狩りつつ品定めをする。ランク4の中でもLv低めで周囲から孤立してそうな魔物は。
いないなあ。
休憩。
そう言えば、魔石から部位欠損解除薬で魔物の体の再生は出来た。まあ、割には合わないけど。せいぜい、凄く珍しい魔物の素材がどうしても必要な時にその魔石が有れば手に入る。
在庫確認。薬は沢山有るけど。剣も毎回手入れして貰っているので大丈夫。予備も有る。食料はまだ取り込んで居ないゴーレムを取り込む。
……丸2日後。
うう。そろそろやろう。
Lvだけ見れば格下なのだが、ゴーレムと言う種のステータス+〈筋力20〉〈耐久力20〉は有るので、そこだけ見ると負ける。変わりにゴーレムは遅い。
さすがに、自分のLvと攻撃力でゴーレムの耐久力を貫けるが。
「……ゃあ!」
ガァンン!
硬すぎ!
HPは減ってる。どっちも。
ダメージの何割かを返すのか。スキルに無いならこのゴーレム、金剛輝機の性質か。
「ダイヤモンドは光を多く反射しますって?」
さっと自分とゴーレムのダメージ比を計算。ゴーレム約-4000、自分-252。大体6%ちょっと。ゴーレムのLvは63。なるほど。
ゴーレムのHPは自分の2.5倍程。自分のHPは普段の85%しか無いと考える。
一番ダメージ通るのは胴体、次に足。
ゴーレムは足はほとんど動かさない。だから、腕にだけ目をやって攻撃、離脱。力強いから絶対に攻撃はよける。
「……!」
……よし。
やれた。結局何時間経っただろう。昼前だったのにもう日が沈みそう。
途中、他のゴーレム来た時は隠れてやり過ごしたりもしたが。ゴーレムは回復速度遅くて良かった。
これを、パーティーでとはいえLv90のを倒したのか。墨染。多分9%の反射。まあ、反射自体は自分のHPの10倍を超えるダメージを与えなければ、回復するだろうし。
今日の感じを見ると、自分もLv90はいけるだろう。ただ、何日かかるか。いくらゴーレムの回復は遅いからと言っても何日も有れば、フルHPを3~4回削るダメージを与えなければいけないだろうし。
在庫確認。剣は1本目の耐久はヤバいか。回復薬は有る。次、〈短剣〉でいってみよう。〈長剣〉よりレベル高いし。
次に見つけたのはLv62、金機。一般的なゴーレム3mサイズ。
止めておこうか。いや、でも……。やろう。
特徴は普通のゴーレムと逆、柔らかい。攻撃力もそんなに無い。但し、回復速度が高い。後、柔らかいが見た目よりHPは減らない。
よって、結構このゴーレムに殺られる冒険者は多い。粘り負けるらしい。他ゴーレムと比べるとあれだがランク4らしく十分攻撃力は有るし。
何故、このゴーレムに殺られたと分かるかと言えば、やっぱり遅いから何人かは逃げきれる。
早々に短剣はしまって、〈体術〉に切り替える。こっちの方がレベルが上な事も有るが、元々ゴーレムに切断系の剣類は相性が悪い。
〈長剣〉とかのレベル上げのつもりで来たが。あれだ。金に目が眩んだ。
今回は他のゴーレムが来ようが、速度任せに攻撃を避ける。離脱すると金機はHPを全快にしてしまう。それに、〈体術〉で内側に入り込めば図体の大きいゴーレムは互いが邪魔になる。
「……」
よし!
金機は回収。逃げる。
金は良い薬の材料になる。ランク3の魔物からも少し採れる物は有るが、ランク4の金機は特に純度も高く最高。
主に『延長』が付く。効果時間を伸ばしたり。もしくは、状態延長薬、バフの延長とかの薬にもなる。
有れば有る程良い。〈錬金〉でさらに純度を上げて、Lvも上げて。ああ。一刺しで逝っちゃう毒が出来る。今までのは高Lvでも、一刺しだと死ぬ前に毒が消えてしまう事も有った。
おやじさんに金合金で剣を作って貰えたら、切れ味が少し悪いが耐久が減りにくい剣が出来るのに。
自分で今度〈鍛冶〉でもとろうかな。
いや、何となく〈錬金〉用に余りMPは使わないように、魔法は使って来なかったが、本格的に魔法戦の訓練も必要か?対人で特に役に立つし、ランク4からは接近戦では不利な魔物も多い。燃えてるのとか、近付くと『火傷』には自分はならないけど、継続ダメージ来るし。
一回町に戻る。
鍛冶のおやじに剣を預けて受け取って。
色々、買い出しして。
ダイヤモンドと金以外の素材は売ってしまう。ランク3の比較的Lvが高い物だ。
ギルドの解体場に丸ごと預ける。とりあえず、Lv58、Lv59、Lv59の3体。
「はい。預かりました。では、6階でこの番号を呼ばれたら受付へどうぞ」
169番と書かれた板を渡される。100番台は解体場で預けた時の番号。ここで解体され、売る素材の代金から解体料金を引かれた分を受付で受けとる。
解体場の冒険者
「あれ、ライだよな」
「あの。ソロで有名な?」
「ああ。何処のファミリーにも入って無くて墨染に勧誘されてるらしい」
「ゴーレム、3体預けてなかったか?」
「ゴーレム?」
「ああ。見た。あれ、ランク3の輝機だったよな」
「それだけじゃない。ちらっと視たんだがよ、見えなかった」
「ええ!お前ファミリーで素材管理担当の〈解析50〉だったよな」
「つまり、Lv50以上のゴーレム……」
「ライって……ソロだよな?」
「どっかのパーティーに混ざったんじゃね?」
「さすがにソロでLv50は無いよな」
Lv50をソロで倒すだけなら、黒でも出来る。
ライはそれこそ実力は黒だと噂されている。
しかし、1戦毎に死闘とかやってられない。しかも、その魔物の居る場所まで行くのにも帰るのにも魔物と遭遇するから余力は必要。
生きて、3体倒して来れるのは称号持ち位。
解体場のギルド員はパーティーで倒して来たと思ってる。




