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異世界で生きていく  作者: ゆう
人と関わる怖さと知らない恐さ
100/156

ザヴィーヤ

「なんだこれは!」

「どうされました!ご無事ですか、ザヴィーヤ様!」

「ちょ、待て!入ってくるな!」

「ザヴィーヤ様!ごぶじ……で……。……下着?」

「……」








「ルーレシア様、本日の会は中止になったそうです」


「また、何か有ったのかしら」


「何でも、ザヴィーヤ様の部屋から婚約者様の下着が大量に出てきたそうです」


「……ヤウ。はしたないわ」


「申し訳ございません」





全く。

毎日毎日、目まぐるしく動いていく。面倒くさいなあ。

一人で暮らして居た時は自分で決めた時間に自由に行動出来たのに。一定のリズムで生活するのは楽だった。新しい作品の事は考えるけど、それ以外は何も考えない。魔物の殲滅はするけど、危険はない。


新しい物作りの為の知識や、ちょくちょく出会った人対策の知識を手にいれる為じゃなければ、こんな所に来たくなかった。






まあ、言っても仕方ないか。


「聞いているか?ヤウ嬢」


「はい。動機、アリバイ、結果、その他諸々。手段以外の面からこれまでの事件、今回の下着泥棒の犯人が私だと言いたいのですよね」


「ッ!………分かっているじゃないか。何をした!」


嘘発見器を持っているな。やって居ないと言えば嘘になる。が、別に自分も昔から成長してない訳じゃない。嘘発見器の機構が変わって無い事も確認した。対策済みだ。


「私は事件に関与して居ません」

[嘘八百]。〈話術〉を始めとした複数スキルによる嘘の隠蔽用魔法。試作の魔法操作魔道具のブレスレットも有る。


「……?し、下着を私の部屋に置いたのもか?」


「はい。私はザヴィーヤ様の寮の部屋に入っては居ません」


「……ッ」


「これでヤウはやって居ない事が証明されたでしょう?私のヤウを疑うとは、なんて失礼なの」


「誰かを雇ったのかもしれないだろ!それともルーレシア嬢がやったのか!?」

随分と余裕がなさそう。はっ。いい気味だ。


「ヤウは関与して居ないと言ったじゃない。大体何故私達が疑われるの?私達は今回のも前のも事件に関わって居ないわ」


「ルーレシア様、恐らく噂の関係でしょう」


「噂?」


「はい。ルーレシア様に手を出したから事件が……」


「黙れ!もう、いい!お前達が関わって無いのは分かった。失礼する」





「ヤウはザヴィーヤ様が私達に手を出したから事件が起きたと考えているの?」


「いいえ。私はザヴィーヤ様がルーレシア様に何かしたかは分かりません。しかし、そうザヴィーヤ様が思ったから私達が疑われた。逆に言うと」


「ザヴィーヤ様は私達に何かした心当たりが有る」


「はい。タイミング的に先日のあれでしょう。8年のザヴィーヤ様が近くに居たのも考えればおかしいです」


「はあ。ザヴィーヤ様は味方だと思ったのに。今日の剣幕をみると始めから側近を噂の確かめにけしかけたのね。……貴族って面倒、孤児院の頃に戻りたいわ」


「……」

どのみち、孤児でも神殿の学校に送られて貴族の下働きかメイドになったと思うけど。

もしくは冒険者だが、死亡率が高い。





騒動は有ったが嘘発見器まで使って証明した事、ザヴィーヤがルーレシア様にちょっかいをかけた証拠もなかった事で噂は噂のまま、現状維持となった。


そして、噂とはいえルーレシア様は遠巻きにされ平穏無事に学園生活は過ぎていった。





20歳になった。学園を卒業して、デビュタントとかいう初夜会参加も乗りきって、貴族生活。今度こそあははうふふと、比較的優雅な生活を送っている。ルーレシア様。


ルーレシア様は学園の視察や、少しの書類仕事。嫁ぐ予定のキャンサー公爵家との交流や学習に精を出している。普段寛ぐ時や朝と夜以外は仕事の補佐に側近を置くのでヤウは自由時間がふえた。


増えた時間は読書や読書、論文の読み込みに費やした。流石貴族。結構際どい実験結果まで見られた。

無駄な時間もたまには良いかとも思えてきたし、とても充実した日々だった。







そして卒業から約10年の年月が経ちそろそろルーレシア様の結婚計画が進められようとしていた頃、自分は婚約者様に呼び出された。

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