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別れの日

短いですが、続きです。

少し更新ペース遅くなります。現在この処女作で少しずつ文字を書くのに慣れたので、

新しく物語を考えながら新作を書いています。そちらはストックが溜まり次第投稿しますのでお願いします。

書きだめしたいので10月後半くらいになるかも知れないです。


こちらも徐々に進めて行くので長い目で見守ってください。




朝が来た、鐘の音を聞き目覚める。

メリカはまだ寝ているようだ。


もうこの町でしないといけない事は特にない。

テントなどの改造をするくらいだろう。

ゆっくりとして過ごそう。


一人でする事もないので、テントの改造を開始する。

まずは、テントを広げ、実際に入ってみる。

3〜4人用なので一人で入ると割と広いが二人で入れば恐らくそれほど広く感じれないだろう。


まずは、時空属性の空間拡張の魔法を中にかけて徐々に調整しながら広げていく。


「ちょっと広げ過ぎたかな・・・」


100畳くらいの広々としたスペースになってしまった。

広いに越したことはないのだが、中をどのような感じにするか迷う。

中の音が漏れると改造がバレてしまうので防音機能も追加しておく。

後は安全のための魔物や害のあるものが近づいてきた時になるアラームだろうか。



とりあえず、日本の家の様な快適な空間にするために、まずは、壁を作り部屋を分けていく。

6畳ほどの部屋を5つほど用意した。そしてお手洗いを2箇所、キッチンは広々としたアイランドキッチンで約10畳ほど。お風呂はやはり広い方がいいだろうと10畳ほどのスペースをお風呂にし3畳ほどの脱衣所を作った。

そして広々とした40畳のリビング。日本にこんな家があったら理想的だろうと思えるような作りにしていく。


一通り作り終えたので、冷蔵庫やダイニングテーブル、ソファーにベッドなど住むのに快適なものを揃えていく。

冷蔵庫は二つあり、片方は時間停止機能付きの無限庫と繋がっており、素材をいくらでも入れれるようにしている。


十華の部屋のベッドは大きなキングサイズのベッドにした。特に意味はない。


動力は全て魔力で使えるようにしておく。


後の改造はこれからまたしていけばいいだろう。ついでに野営用の鍋や食器類も作っておく。


外に出るとメリカはまだ寝ていたので、テントをしまってから起こす。

改造した事は黙っておこう。


「おはようなのです」


「おはよう」



朝食を済ませ、メリカと共に町に出る。


「後2日で町を出るし、行きたい所あれば行こうか」


「はいなのです」


十華達は服屋や魔道具屋など行ってなかった所を中心に見て行った。

少し疲れたので、噴水前でゆっくりとしている。


「トーカよ、ちょっと来てもらえるか?」


ギルドマスターである。

気が進まないが、行かないといけないのだろう。


「はい、わかりました。少ししたら向かいます。ギルドマスターと一緒にギルドへ入ったらとても目立ちますからね」


「わかった。待っている」


「メリカ、そう言う事だから、ギルドに行こうか」


「わかったのです」


ギルドへ入るとマリアさんに声を掛けられた。


「マスターから、連れてくるようにと言われていたので待っていました。どうぞこちらへ」


マスタールームまで案内して貰う。


コンコン


「入れ、マリアは下がってよい」


マリアさんは戻るようだ。人払いかな?


「それでどうしました?」


「報酬を取りに来ていないと聞いていたのでな、少し話ついでに渡そうと思っていたのだよ」



「そうですか、では、報酬を受け取ったら帰ります」



「そう嫌そうにせんでも、何も詮索したりはしない。しかしな、町を守って貰ったのに礼をしない訳には行かんのだ、改めて町を救ってくれてありがとう。」



「俺がしたと決めつけているようだが、クマさんの根拠はかなり甘いと思いますよ?それなのに新人にギルドマスターが頭を下げて良いのですか?」


「儂はな、元Aランク冒険者じゃ。今でこそ、歳をとり動きも鈍ったが、冒険者をしていた時より見る目だけは今のが優れていると思っている。オークの群れを倒していた時の動き、かなり手加減はしていたが、元Aランクの儂にも動きが見えん時があった。皆の前では事情もある事だろうと思い、言わなかったがな」



「そうですか、ここで言い訳をしても仕方がなさそうですね。俺が倒したとして、本当に礼だけを言いたいだけでしょうか?」



「その通りだ、他に何も言わん。しかし、何か力になれる事があれば力になると誓おう。もうすぐこの町を出て行くのだろう?王都に向かえば、強い冒険者も多い。誤魔化しきれんぞ?」



「俺は別に誤魔化したい訳ではないです。自分の自由を守りたいだけです。力には何かしら厄介ごとがつきまといます。今はメリカもいますし、何かあればメリカにも危険が及びます。そんな生活したいと思いますか?」


少し威圧を込めて言う。



「そうじゃな、悪かった。素材などを王都で売ると目立つだろう、多少であれば、儂が買い取ろう、お金はいくらあっても損はないからな。とりあえず、オーク討伐の報酬と偵察の報酬を渡しておく。」


袋の中には金貨が15枚入っていた。

多い気がするが、今更言っても話が長くなるだけだろう。


「どれくらい買い取れますか?」


「キング種は難しいが、ジェネラル3、キラー3、オーク20と言った所かの。力になるとは言ったが、この町の財力ではこれが限界だ。時間があれば利益もかなり出るから行けたのだがな、バレないように捌くとなると限られるのだ」



「十分です、ここで渡せば良いですか?」



「うむ、出してくれ。儂のマジックポーチに入れておく」


オークの魔石×20

オークの肉塊×20


キラーオークの魔石×3

キラーオークの銀鉤爪 ×3


オークジェネラルの魔石×3

オークジェネラルの肉塊×3


を渡す。



「白金貨1枚と大金貨2枚金貨4枚だな、確認してくれ」


確認するときちんと入っていた。

かなりの大金が手に入った、これでしばらく大丈夫だろう。


「はい確認できました、ありがとうございます。どう売ろうか正直迷っていたので助かりました、ではそろそろ行こうと思います」



「わかった。またここに来た時はいつでも声を掛けてくれ後はこの推薦状を持っていくと良い。王都の冒険者ギルドですぐにランクUP試験が受けられるだろう」


封筒に入った手紙を貰った、これだけ、嫌そうにしている自分に対し、これだけの礼を尽くしてくれた。少しは信用するべきだろう。

挨拶を済まし、やる事もなくなったので、気になってはいたが中々行けなかった、奴隷商に行く事にした。



「トーカさん、私の体では物足りないのですか!!」



なんか言ってるが無視だ。

今回の目的は異世界によくある、レアなスキル持ちの奴隷がいたりしないか、探しに来たのだ。この町唯一のパマス奴隷店に入る。


「すみません、戦闘奴隷と旅のお手伝いに料理が出来る奴隷を見たいのですが」



「はいはい、初めまして、冒険者様奴隷と言う事ですが、少々お高いのですがお金の方は大丈夫でしょうか?見る所まだ新人の方の様にお見受けします」



「大丈夫ですよ。新人ですが稼ぎはいいですから」



「そうですか、私はこの店の主のパマスと申します。どうぞお見知り置きを。

では、こちらでお待ちください、ご用意して参ります」


疑わしそうな目で見るも、そこは商売なのか、奴隷を用意してくれるようだ。


商談用のスペースだろうか?机とソファーが置かれている。

少しするとパマスさんが戻って来た。


後ろに何人か奴隷を連れているようだ。

空いているスペースに奴隷が並び始める。


「まずは戦闘奴隷ですね。左からご紹介します」


獣人族 男 28歳 元Cランク冒険者


人族 男 20歳 元騎士見習い


人族 男 41歳 元Dランク冒険者


獣人族 女 22歳 元Dランク冒険者


人族 女 18歳 元Eランク冒険者


以上となります。


鑑定をして見るも、特に目ぼしいスキルを持っていたりする者はいないようだ。


「次でお願いします」



続いてパマスさんが連れて来たのは、

料理が出来る奴隷だ。


人族 女性 スキルに調理があります


「すみません、今ご紹介できるのは以上でございます」


とても微妙な結果だった・・・


そういえば、欠損奴隷に良い奴隷がいることが多かったな。


「一通り関係ない奴隷も見せて貰ってもいいですか?」


「はい、構いません。こちらへどうぞ」



見せて貰ったが、欠損奴隷はいなかった。

鑑定も使って見たが、どの奴隷も普通。興味をそそる者はいなかった。


小説のようにはいかないかー。



「すみません、今回は欲しい奴隷がいなかったので、見せて頂いて申し訳ないですが、またの機会にします」



「いえいえ、それも縁でしょう。またの機会にお願い致します」



奴隷商を後にした二人は、休憩をするため、噴水横のカフェに入る。


「買わないのです?やっぱりメリカだけがいい!!って事なのですか?」



「違うよ。めぼしいスキルを持っている人がいなかったんだよ」



「そうですか、いいのです。すみませんーーー!!このカップルジュースください」



「いやいや、普通のでいいからね。すみません、俺はこっちので!」


メリカは不貞腐れながらも一人でカップルジュースを飲み干した。


「お腹タポタポなのです」


相変わらず普段は残念な子だ。



それから特に何もない日々を過ごし、ついに出発の日となった。



マリアさんにお別れを言うために、ギルドへ寄る。



「あっ トーカさんとメリカさん。おはようございます」



「おはようございます、マリアさん」



「おはようなのです」



「今日出発されるんですね。寂しくなります」



「はい、なので最後にお世話になったマリアさんにお別れの挨拶を言いに来ました。短い期間でしたが、ありがとうございます。また戻って来た時によろしくお願いしますね」



「はい、絶対戻って来てくださいね」



「トーカさんに他の女の人に誑かされないように見張っておくので安心するのです」



「そろそろ時間だから行くよ」



別れの挨拶を済まし、門の前へ向かう。







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