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第6話 神様はメガネっ子

「エンキ様、オモイカネ様、そしてあの女性がミネルヴァ様。知恵を司る神々ね」


エンリル様に呼ばれて現れた3人の神様についてウズメが説明してくれる。


知恵の神様か~!

みんなメガネだし、いかにも博識って感じだ。

特にミネルヴァ様は大人の女性って感じで素敵だな!

すっごい美人だし切れ長の瞳とフレームレスのメガネがクールで知的だぜ。

なんかいいアイデア、頼みますよ!


「知恵の神々よ、聞いての通りだ。≪神々の遊戯≫を盛り上げるため、チーム高天原に知恵を授けて欲しい」


エンリル様が言うと3人の神はそれぞれ考え始めた。

やがてミネルヴァ様がメガネのつるをクイッと持ち上げながらこう言った。


「うーん、難しいっスねぇ~」


なんだ!?

クールな見た目のわりにくだけた口調だな。


「知恵の神のそなたらでも難しいか。エンキ、『全てを知るもの』と称される貴方でも良案は出ないか?」

「エンリル、わしゃ全てなど知らん。知ってる事だけじゃ」


どこかで聞いたセリフを言うエンキのオッサン。

メガネはセルフレームだ。


「まぁこの場で思いつくのは、高天原のお二人が手っ取り早くパワーアップする事っスかねぇ」

「パワーアップ!? え、そんな事できるんすか!?」


もし簡単に超パワーが手に入るのであれば悪くない。

でもそのために特訓とかは嫌だぞ。

時間の経過が他とは違う部屋とか入りたくないぞ。


「いや、残念ながらそんな都合の良い力はないっスね。神々は外見を変えたり他の生き物に変身したり自身の性別を変えたりはできるけれど、人間をパワーアップさせるような力はないっス」


思いっきり都合の良い力ばかりじゃねぇか。

外見を変えるとか性別を変えるとかやりたい放題だな神様は。


「まぁどうしてもと言うなら私が特訓してあげても良いっスよ? 『戦いの神』でもあるんスよね、私」

「あ、大丈夫です! 僕、根性ないんで!」

「勉強だったら神頼みで何とかなるんスけどねぇ。合格祈願! 学力アップ!」


特訓とか嫌だっつーの。

あ、来年は大学受験なんでその時は学力アップの方、お願いします。


「うーむ、やはり高天原にはこのまま参加してもらうしかないかのう」

「そうじゃな、1チームが弱くてもまだ4チームあるしな」


ちょ、てめ、ゼウスのオッサンにオーディンのオッサン!

そんなに簡単に意見を変えるんじゃねぇ!


「では…こんなのはどうですか?」


3人の中で1人だけ発言していなかった神様が話はじめた。

オモイカネ様だっけ?

メガネは黒縁である。


「チーム高天原のお二人のパワーや戦闘能力を上げるのは難しい。それならば、神々の武具を貸し与えてはいかがでしょうか?」

「なるほど、武具っスか」

「いいかもしれんな」


武具…武具かぁ…でもこのまま何も良いアイデアが出ない状態でバトル開始するよりは全然マシか。

神々の武具っていうくらいだから超パワーを秘めてるんだろうし。

ダメージ無効の鎧とか魔法を跳ね返す盾とかあるんじゃねぇ?

だいたい他の代表戦士、剣とか斧とか持ってるんだもんな。

俺は素手とか無理ゲーすぎるっての。


「ありがとうございます、オモイカネ様!」


ウズメもこの案には賛成らしい。

オモイカネ様にお礼を言う。


「いえいえ、僕も高天原の神。どうせなら自国には頑張ってもらいたいからね」

「それではチーム高天原には神々の武具を貸し与えるという事で戦力差の調整とする。良いか?」


エンリル様がまとめに入る。


「うむ」

「構いません」

「ふん、好きにするがいい」


他の最高神も特に反対意見はないようだ。


「よし、では決定だ」

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