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第1話 神様は露出度が高い

「うむ、揃ったようだな。《神々の遊戯》に参加する者達が」

「…え?」


なんだここは。

ここはなんだ。


気が付いた時、見知らぬ広場にいた。

よく磨かれたタイルが敷かれた円形の床と、それを囲む壁。

壁の上に設けられているのは…観客席だろうか?

自分の知識の中では古代ローマの円形闘技場、コロッセオが一番近い。


そして俺はただならぬオーラを放つ複数の外国人達に囲まれていたのだ。


「あの…ここは? あなたたちは?」

「ふふふっ、ようこそ戦士よ、歓迎するぞ」


眼帯を付けたでっかいオッサンに歓迎された。

両肩にカラスを乗せている姿が不気味である。


日本語での問いかけに日本語で返ってきたのでとりあえず言葉は通じるようだ。

質問の答えが返ってこなかった事は残念だが。


「今回はどのような戦いになりますかな? 楽しみです」

「ふはは! 誰が来ようとも吾輩の勝利は揺るがぬわ!」


鳥のマスクを被った人の言葉に白ヒゲのオッサンが続く。

何故かどちらも上半身裸だ。そして筋肉ムキムキである。


「さて、高天原の戦士よ。準備は良いか?」


あのマスク、前見えるのかな…とか考えていたら眼帯のオッサンが俺に聞いて来た。

戦士?

準備?


「いや、意味も状況も分かんないんすけど…」

「む? そうか、お前は説明せんと理解できんのか。いや構わんよ。ワシはおぬしの無知を許そうではないか」


なんだこのオッサン…酷い言われようだ。


「おい、アマテラスよ。お前の所の戦士に説明してやってはどうだ?」

「あ、そのー…」


アマテラス…日本神話の女神さま!?

名前を呼ばれて出てきたのは、肩も足もガッツリ露出したセクシー姉ちゃんだった。

所々に豪華そうな装飾品を付けてはいるが衣服と呼べるものは着用しておらず、胸元と腰に薄い布を巻いただけの状態に近い。

うわぁ…すっげぇカッコだなぁ。

スマホで写真撮ったら怒られるかな。


「ん? アマノウズメではないか。ああ、そうかアマテラスは…」

「ええ、今日も引きこもっておられます…」

「まったく、アマテラスにも困ったものですね」


アマノウズメってのもどっかで聞いた名前だな。

セクシー姉ちゃん・アマノウズメは俺の目の前までくるとしゃがんで、地面に座り込んでいる俺に目線を合わせて来た。

うおっ、胸の谷間が視界に入るぞ!?


「あのね、キミは《神々の遊戯》の代表戦士として喚ばれたの」


ほんの少し視線を下げれば胸の谷間をしっかりと拝むことができる。

しかしそんな事をすれば、このお姉ちゃんにバレてしまう。

見たい、いやしかし…くっ!

そんな葛藤をしていた俺だったが、「戦士」という単語に思わず聞き返した。


「はい? なにそれ!?」

「《神々の遊戯》、それは国を代表する神と神が選んだ人間の戦士がコンビを組んで戦うバトル大会よ」

「は? その大会に? 俺が?」

「そう、キミはあたし達の国『高天原』の代表として参加するのよ。頑張って戦ってね!」


自己紹介が遅れたな。

俺は神堂 太一。

どこにでもいるフツーの高校二年生。

体育の成績は中の下だ。よろしくな。

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