第3話 神様の光もやっぱり不自然
「ふっ…ふふふ…」
「うおっ!? どうしたウズメ、急に怖いぞ!?」
ウズメがいきなり笑いだした。
アマテラスの面倒くさい要求に、ついに耐えられなくなったのか…?
どうすんだよオイ、今ウズメを欠くわけにはいかないぞ。
「結局、これをやらないとダメなのね。毎回毎回…ふふふ…」
「なんだ? 何か有効な手段があるのか?」
「ええ。今からあたしが踊るから、祠の扉に少しでも隙間ができたらタイチくんは強引に扉を全開にして」
「踊る? そんな事…」
「はあッ!」
そんな事で扉が開くのか。
言い終わる前にウズメが胸元の薄布を取り払った。
「ぶっ! おいいいいい!?」
皆さん、今の状況がお分かりだろうか。
ウズメは衣服と呼べるものは着用しておらず、胸元と腰に薄い布を巻いただけの格好なのだ。
その胸元の薄布を取り払ったという事は…そう、おっぱい丸出しなのである。
女性が胸を晒すという行動に、紳士な俺は見てはいけない! と咄嗟に目をつぶったが。
いや、何をやっているんだ俺は! 紳士である前に健康健全な高校生男子だろう!
つまりアレだ、女性のおっぱいを拝見する機会があってそれを見ないなんて、後悔で枕を濡らすだけ! よし見るぞ!(ここまで約3秒)
意を決して目を開くと…。
「え? あれ? なにこれ?」
一条の光が差し込み、ウズメのおっぱいを照らしている。
細い光なのにやたらまぶしく、ちょうど乳首を隠すような白い光。
んん?
おい?
ちょっと?
俺がどこに動いても、どんな角度から見ても、何故か光は同じ位置のまま。
どうやってもウズメの乳首は見えないのだ。
「なんだよあれ!」
「小僧、どうかしたかドン?」
「あれだよ、あのウズメを照らしている光! なんだよあれは!」
「あぁ、あれは『不自然な光』と呼ばれる神の御業だドン。見せてはいけないものを絶対に見せない鉄壁のガードだドン!」
ポセイドンが解説を入れる。
「ふ、『不自然な光』ぃ!?」
ふざけんな! 深夜アニメかよ!
思春期の高校生をナメんなよ!
絶対に見てや、くっそ見えねぇ!!
「音楽、お願いします!」
ウズメが言うと、どこからか笛や太鼓の音が聞こえてきた。
よく見ると周囲にはスピーカーらしきものが設置されている。
その音に乗って、ウズメは時に可憐に、時に激しく、時に妖艶に踊る。
もちろんウズメがどんな動きをしても不自然な光は一定の位置を照らしていますよクソが!
「タイチくん、タイチくん…!」
ウズメが小声で俺を呼んだ。
そして視線を祠の扉に移す。
なんだ…? と視線を追うと、あ!
祠の扉が、本当にわずかだが動いている…!
まだスキマと呼べるほどではない。
もう少し、もう少しだ!




