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第三十三話 義手

そんなこんなですぐ退院できた俺と紫。


元々、紫は俺の血を輸血したから特に異常は無かったし、

俺自身もちゃんと点滴をしたし、輸血して普通通りだ。

外傷とかは俺が直したからな。(皮膚その他を上手く引き伸ばして)


で、退院してすぐその日に、琴雪が両親に俺を紹介したいらしい。


それで今は、琴雪の両親がやってる病院に行く途中。


「でもさー、琴雪の親が医師なんて聞いたこと無かったよ?」


不知火が言う。

琴雪が苦笑いで答える。


「別に話さなくてもいいかな~と思って……

前も言ったけど、お父さんとお母さんは、いくら私の友達でも平気で

金を取ろうとするし。

けど、根は優しいからね?」


「分かったよ。けどさ、義手ってどんくらいするわけ?」


「……多分、普通の付けるだけなら、最新の型で百万円くらい。

それに、神経と機械回線を繋いで、普通の手と同じように動かせるのなら、

最新の型で軽く一千万円は越すと思う……」


「うそぉ! ちょっと御神! あんたそんな金あんの?」


「いや、一応俺もSランクで、更に秘匿性がすげえ高いし、

それで、いきなりの部隊入隊で更に上乗せ、そして極めつけは

能力犯罪者への対応。合わせて一億ぐらいは溜まってるけど……」


「……随分部隊はその能力が好きなんだね…………」


「…………言っとくけど、俺が金せびったんじゃないからな」


そんな感じの会話を続けていると、すぐに琴雪の両親が働くという病院が見えた。

結構大きい病院だ。


「あれが、お父さんお母さんがいる病院だよ!」


「佐屋私立総合病院……って、私立なのか?」


「そうだよ。けど近所の人達がいつも通ってくれるからね。

それに総合だからどんな患者さんでも来るしね」


「じゃあ、行こうか」


俺達は病院へ入ると、琴雪が受付にいって何か話す。

すると奥の扉が開いて、そっちに行くように言われる。


俺は、皆に待っといてくれと言って、扉の部屋に入る。

扉を閉めると、奥から声が掛かった。


「お前さんが琴雪の言ってた奴かい?」


「はい。右腕全体の義手をお願いしたいんですが」


そう言いながら振り向くと、そこには、向かい合うように並んだソファの

向こう側に座った、少しだけ紫に似ている中年のオジサンがいた。

多分父親だろう。


「右腕全体か。じゃあ、どんなのが良いか要望いってみなよ。

ゴムの安いやつから、機械神経内臓型、果ては、部隊の人が欲しがる、

武器を内臓した裏製品も扱ってるよ」


「ぶ、武器内臓って……」


「聞いたところによれば、お前さんも部隊の人間らしいじゃないか。

なんならどうだい? グレネード弾を三発まで装填可能なランチャー内臓の最新型まであるよ」


「いや、そこまでは……。

俺が欲しいのは、見た目がちゃんとした腕に見えて、

機械神経内臓の最新型の義手を付けて欲しいんです。

それも、任務に差支えが無いくらい使い勝手が良いやつを」


すると何か思案顔をしてから言う。


「なら、良い型があるよ。ついてきなよ。

最近できた、琴雪にも秘密にしてるものがあるんだ」


そして、いきなり立って、後ろを向いたと思うと、そこにあった本棚の中の

一つを奥に押し込む。すると、本棚が横に動いて、別の部屋への扉が開く。


「すご……初めて見た……」


中に入ると、そこには一つの義手がクリアケースの中に収められていた。


機械丸出しの、まさしく俺が創造していた機械鎧のような見た目をしているが、

よく見ると、もっと複雑で、精密に作られている事が分かる。

なんか、一言で表すと、『ターミ○ーターの機械丸出し版の、もっと機械が多いver,』である。


「何か格好良いですね……」


「おお、この良さが分かってくれるとはね。

これは機械丸出しで、君の要望の内一つは潰してしまうかもしれないけど、後の性能が完璧でね、

ぜひ君に使って欲しいんだ。頼む、買ってくれないかな?」


「……そうですね、元々俺は使い勝手がよければなんでも良いですから、これでお願いします」


「そうか、買ってくれるか。

……じゃあ、早速付けてみるか? 代金はその後で良いから」


「はい。よろしくお願いします」


これで、義手の種類が確定した。

……けど、何か忘れてる気がする。

何か琴雪に忠告されたような?


まあ、まずは付けてもらおう。


主人公は結局、ハガレンを真似るようです。

はい、すみませんでした。

ですが次で義手の性能が発揮されるでしょう。

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