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第二十七話 電撃戦!?

……毎日更新って案外疲れるんですね。

けど長い休みに入りましたし、もしかしたら一日二話なんてことも……。

SIDE琴雪



「きゃっ!」


私は今、明くんと模擬戦をしていた。

模擬戦といっても、体術だけの。

皆は、後ろのほうで、明くんとの模擬戦のお陰で息を切らして倒れている。


そして私は今尻餅をついた所。


「いったたたた……」


お尻をさすりながら立ち上がる。

するとすぐ前に厳しい顔をした明くんがいた。


「……琴雪さん、これは酷過ぎますよ?

能力ではなくまずはこれから始めたほうがよさそうですね……」


「へっ? いや、私はその……体術はちょっと苦手で……」


「そんなもの理由になりません!

これから始まるのは本当の意味での殺し合いなんですよ?」


明くんが怒鳴ってくる。

そうだ、私は勘違いしていた。

心の底で甘えていたのだ。

私はその事実を改めて感じ、うな垂れた。


明くんは私を見てハァと溜め息をつき、言う。


「しょうがないですから。今から体力を作れ、と言っても無理ですから。

あなたの持っている武器の訓練をしましょうか」


「へっ? 武器?」


私は思わず変な声を出してしまった。

そして気付く。


「あ! これですね!」


私は腰についた二つのホルスターを手に取る。

そう、前々から出番が無く、空気と化していた私の能力の他に使える力。

銃だ。

拳銃程度の大きさの銃が二つ。

私はしばらくこれを使うことが無かった。

だが、体術ができない私には大きな味方となるだろう。


「そうです。その双銃の上手い使い方を徹底的に仕込むから、覚悟して下さい?」


と明くんに黒い笑みで言われた。


「は、はい……」


私は少し怖かったかもしれない……。





琴雪SIDE END




御神SIDE



「おおーーー!」


俺は驚きに大声をだしていた。

それは、『HUMAN』の実験施設と教えられたビルが、とてつもなく大きかったからだ。


「もう少し静かにしたほうがいいわよ?

もうここは敵陣なんだし」


「おっと……」


俺は紫に窘められて我に返る。

しかし、本当に大きいビルだ。

部隊のビルも高層ビルだし、そういうビル自体見慣れていない田舎者でもないのだが、

目の前にあるものは今まで見てきたなかでも大きかった。

というかうらやましい。

このビルを部隊にくれ!と言いたいぐらい。


俺と紫は、勿論監視カメラの穴をかいくぐって此処まで辿りついた。


「……情報によると、このビルには地下があるらしいわ。

そこの地下で実験が行われているらしいわよ」


「じゃあ……行こうか」


因みに、言い渡された作戦は驚きのものだった。

だいたいのどくしゃがこういうシチュエーションでは、

侵入作戦があるだろうと思っているだろうが、それは違う。

紫は何も言わなかったが、俺だって内心呆れていたい。


そう、この作戦は、たった15分で地下までおり、有力書類を持ち帰り、

それのついでで研究装置を破壊するという、『電撃戦』だった。


……俺達はまずは、ビルの裏手に回り、警備員を気絶させる。

そして裏の扉から中に入る。

お互いで360度全てを見渡しながら俺は能力を発動させる。

俺の周り、紫の周りを除いた全ての物質が削られていく。


風を使って、長い年月でできる『風化』と『掘削』をしているのだ。

俺は、紫と自分の体を風を利用して宙に浮かせる。

そして、もろくなっている床を突き破り地下に入る。



その瞬間、生暖かい空気が肌にふれた。


俺達は床に降り立つ。

そして、そこの匂いに顔を顰める。


「なんだ? この匂いは?」


その匂いは、腐敗した肉のような匂いだった。

周りを見渡す。


そこは、機械だらけの部屋だった。

右を見ても機械、

左を見ても機械、

そしてその中央に位置する手術台のようなもの。


すると、いつの間にか横で機械をいじっていた紫が言う。


「ダメよ。ここのデータは全て抹消されているわ。

どうやら向こうにいち早く感ずかれたらしいわ」


「そうか……」


どうやら向こうもバカではないか。

いち早くここを放棄したらしい。

しかも、上にあるビルは関係ない所らしい。

どうやら地下を貸していただけのようだ。


俺はどうにも残念で、手術台に腰掛けた。

そして気を抜いた次の瞬間、

こちらを見ていた紫の顔が驚愕に染まった。


なんだ?どうした?

俺は何故か熱くなっている自分の体を見る。

そこには、真っ赤で大きな華が咲いていた。

そしてその中心からでる一本の……手?


俺は後ろを振り向く。

そこには………………紫がいた。


紫?は俺の体から手?を引き抜く。

すると何故か意識が遠のく。

そしてそのまま、俺は意識を失った。


うちの主人公は何回死にかければ気が済むんでしょう?

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