第二十四話 戦闘!対『HC-R1』アインス
なんかこの小説、どんどん読む人が少なくなってるみたいです。
この、駄文の真髄ともとれる小説を読んで下さる
皆様、本当に感謝です。
「やれるもんならな!」
一条、いや『アインス』は動いた。
能力の名前に負けない、まさしく雷の速さで消えたのだ。
俺は本能に従い咄嗟に前に飛ぶ。
その瞬間、俺が元いた場所に雷が奔る。
「ちぃっ!」
俺は体に風を纏う。雷には遠く及ばないが、これで身体能力強化ができた。
俺は室内を見渡す。
右も左も、果ては天井までも雷がバシバシと奔る。
これではまるで話に聞いた事のある『縮地』だな、と思いつつ、近くにきた雷を避ける。
雷は常時火花を散らしているので、雷の速さは見えなくとも、
攻撃は確実にかわして行く。
「これも、訓練の賜物かな……」
「気を逸らしていいのかよっ!」
その瞬間、一筋の雷が俺に迫り……そして消えた。
「なっ!」
「茶番はここまでですよ?」
総隊長さんが今まで雷があった場所に手を翳している。
「畜生! ならこれはどうだ!」
その時、アインスは俺にラッシュを繰り出してきた。
「おっららららららぁ!」
「クッ!」
俺はそれを最低限の行動でガードする。
しかしそれが罠だった。
俺は風の揚力で後ろに飛ぼうとして、一瞬ガードを緩めた。
だが次の瞬間、アインスの拳が俺の鳩尾に入った……。
「ガハッ!?」
何だ?何が起きた?
俺はガードこそ緩めていたが、それは一瞬で相手のリーチから離脱する
用意があったからだ。
だが、その時、そう、俺が能力を使おうとしたその瞬間、能力が発動しなかった。
俺はなにが起こったのか分からないまま倒れ伏した。
床に倒れたまま俺はアインスを見上げる。
「お前……何をした?」
するとアインスは俺を見下して言う。
「忘れたのか? 俺の能力」
……あいつの能力は、『雷電閃光』と、あと一つ……
…………そうか、あと一つを使っただけか……。
くそっ! 油断していた。雷の攻撃を止め、肉弾戦に切り替えてきた時に
気付いていればよかった!
「後悔はしたかい? じゃあ、死んどけよ!」
そして次の瞬間、アインスは俺めがけて雷電を放つ。
だが、またそれが消える。
「私の事も忘れてもらっては困りますね!」
それは総隊長さんだった。
やはり総隊長さんは強かった。俺の能力も、充分強いらしいのだが、
圧倒的に経験が違う。
能力の使い方やそのタイミングまですべて完璧だ。
今はアインスと総隊長さんが肉弾戦を繰り広げていた。
アインスが隙を突こうとしてまたラッシュをするが、
総隊長さんはそれを簡単に全て避け、アインスに足払いをする。
アインスは空中に飛び、雷を展開させ後ろに下がり、一時的に距離をとる。
まさしく熟練の戦いだった。目にも止まらぬ速さで繰り広げられる目の前の戦いに、
こんな場合でも畏敬の念と、自身の不甲斐なさが感じられた。
しかし、俺の気持ちは一瞬でかき消される。
なんと総隊長さんが雷を食らってしまったのだ。
まさか!
「お前! まさか『能力無効』を!」
「ああそうさ! 能力が無きゃなんもできねえコイツに食らわせてやったのさ!
どうだよ『総隊長さん』! お前はこんな痛み味わった事ねえだろ!
いつも能力に守られてばっかで苦しみなんてないだろ! なんとか言えよ!」
「グゥッ!」
アインスはなぜか怒鳴り散らしている。
まさかアインスはなにかあったのか?いや、それよりもあれをなんとかしなければいけない!
俺はダメージがやっと引いた体で立ち上がり、アインスに攻撃を仕掛ける。
もう手加減なんてしない! 俺の全能力を使って、アイツを倒す!
駆け出した。
こちらに気付いたアインスが攻撃を止める。
「今です! 離れて下さい!」
俺が叫ぶと一瞬で距離をとる総隊長さん。
俺は集中する。
そして俺は、相手が放つ雷を受け止めた!
「なんだよお前、自殺でもしたいのかよ!
ははははははは……はは…………は、何だよ! 何なんだよお前!」
アインは驚愕に顔を染める。
俺は、雷を受け止めた瞬間、その物質を解析し、そのまま腕の中で球体にして回しているのだ。
それを見た総隊長さんはやれやれと言った感じで言う。
「まったく、やっとその能力の使い道が見出せましたか……」
そうだ。この応用が俺が見出したもの。
相手の能力を瞬間解析し、球体状にして安定させて自分の力として使う技。
だがその事にも気付かず、アインスは焦って、必死に見たことの無い能力に対して
抵抗をしていたが、それも無駄だ。
俺はその雷さえ、俺の体に当たった瞬間取り込み、プラズマてして手の中の球体に押さえ込み、
そして更に圧縮していく。
そして相手の攻撃が途切れたところでソレを放つ。
「これで、終わりだ……」
俺は自分の能力で作り出した独自の物質、超圧縮プラズマ球体を、
光速で打ち出す。これにも雷の力を使っている。
その明るい光を放つ球体は、アインスにあたる。
その瞬間、それは破裂し、中に溜まっていた膨大なエネルギーと共に
超高圧電流が流れる。そして部屋の中が昼より明るくなる。
「ガアアああアアああアああああああああ!!!!!」
アインは断末魔の叫びといってもいいような叫び声を上げる。
そして、その体から焦げ臭い煙をだして、床に直で仰向けに倒れた。
「……忘れたのか、アインス。どんな物質も状態に関わらず俺の味方なんだよ……」
俺は意識があるかないか、定かではないアインスに向けて呟いた………………
補足説明、『能力無効』で、
何故最後のプラズマ球体を防げなかったというと、
この能力は、相手に触れてから自分の意思で発動し、1分だけ
能力を発動させなくなるものなのです。
もしこの他に疑問などの質問ありましたら、感想に書いてください。