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秘密子の冒険

哲学の伝導

作者:

無とはいったい……うごごご!!

はい。やってきました、戦前の京都!


秘密子は初めての時間旅行にテンアゲでした。


この時代の京都にはねー。野生の哲学者が

いっぱいいたのよ。私、詳しいんだからね!


秘密子は日本史や哲学史の教科書を流し読みして、

軽く知ったかぶりしてドヤ顔をしていたのでした。

だって、そういう年頃なんだもの、仕方ないよね!


いきなり大学まで乗り込んじゃうのも、なんだし。

とりあえずゆっくりその辺をお散歩しましょうか。


と思ったのも束の間。いきなりそれっぽい感じの

真面目そうな人が、難しい顔をして歩いてきます。


あっ!あれがたぶん私のターゲットですわ!

いきなりエンカウントなんて幸先いいわね。


よし、ここは私の魅了魔法で驚かせちゃおっと!


「私は!風に舞う!小さな!羽根っ!」ドドーン


秘密子は例のポーズで渾身のおすまし顔を決めました。


???「………?………。」ブツブツ


華麗にスルーされちゃったのでした。

く、悔しいですわー!ビクンビクン


どうやら精神魔法の類は通用しなさそうですね。

さすがは哲学者といったところです。手ごわい。



秘密子は悔しいのでツネアリさんを召喚しました。

私の代わりに戦ってほしいのですわ。任せますわ!


ツネアリさん「教育と教養とは、別物です。教養を身につけた

人間は、知識階級よりも職人や百姓のうちに多く見いだされる」。


あ、なんかかっこいいこと言ってる!

さすが安定のツネアリさんですわね。


???「………。………。………!!!」ブツブツ


よかった、なんかこの人の心にも響いたみたいだわ。

これでもう、モナドロいけるわね。はい、ゲットー!


こうして、秘密子のソウルはキタロウさんと共鳴したのでした。


ソウル魔法は、「絶対矛盾的自己同一」???


なにこれ。いったいなにいってるのかさっぱりわかりませんわー!

でもなんかすごそうだしまあいっか。ありがたく頂戴しましたわ。


どうやらドラクエでいう、凍てつく波動のようなものなのでした。

その場におけるバフやデバフを全て無効化しちゃうとかそういう。


ということはこれ、むしろ私に不利なやつなんじゃないの?

これぞまさしく骨折り損のくたびれ儲けというやつですわー!ズコー


秘密子は古き良きギャグマンガのように、盛大にずっこけたのでした。

BGM。

Jel「Sweet Cream In It」。

https://youtu.be/twHhcB4D-po?si=7wZd-Z_Won_8uZtz


前回のお話。

「レトリック・クレリック」。

https://ncode.syosetu.com/n1880kf/


次回のお話。

「ベルサイユのゆり」。

https://ncode.syosetu.com/n3092kf/

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