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バットリアリー

●基本的な作風は相変わずだが、「ロックバンド」らしい面がより強調された印象も。

【収録曲】

１．夢みるスーパーマン

２．現在（いま）を生きるのだ。

３．サマーデイドリーム

４．紫（し）苑（おん）

５．魔法が解けたら

６．怪物たちよ

７．そんだけ

<ボーナストラック（ＣＤ盤のみ）>

８．星になっても

　約１年振りとなるSaucy Dogのミニアルバム。『紫苑』ではピアノやストリングスを取り入れたりしているものの、３ピースのシンプルなバンドサウンドを中心に据えた作風自体は相変わらずといったところでしょうか。特に『現在を生きるのだ。』や前述の『紫苑』で顕著に感じられたのですが、派手ではないものの頭の片隅に残るようなメロディも健在と言えるでしょう。

　ただ、先程挙げた「バンドサウンド」に関しては前作と比べてハードになったように思えます。特に、シリアスなメッセージ性をはらんだ『怪物たちよ』や拗（す）ねた雰囲気の『そんだけ』においては、歌詞のテーマも相まってそういう点がより強調されている印象がありました。まあ、あくまで「前作と比べて」なので「他では真似できないくらいの、有無を言わせぬ迫力を持っている」……という感じではないのですが、彼らの「ロックバンド」らしい面がよく見える一作に仕上がっているのではないでしょうか。

評価：★★★★