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#009


 翌日また練習メニューが変わった。

 理由はジルが想定していたよりもアンジェリカの成長が早かったからだ。

 ジルの感覚を直接アンジェリカに教え込んでいるからと言うだけではなく、アンジェリカ自身も己の目的の為にジルが指定した量よりも多く鍛錬するからだ。

 アンジェリカは研究所の者から身を守る為に鍛錬していると答えるが、それならば何故ジルと出会うよりも前から村の人達に隠れて一人で強くなろうと鍛えていたのか説明が付かない。

 アンジェリカがそれを隠そうとしている(隠せていない)のはわかっているのでジルは言及しようとはしない、寧ろジルからすればどんな理由であれやる気に繋がるのであればなんでも良かった。

 何故ならもしもその理由が原因で取り返しのつかない事をしてしまいそうならばアンジェリカの意思を無視してでも止めるつもりだからだ。


 話を戻してメニューはどう変わったかと言うと

 1.素の状態で素振り千回

 2.身体強化した状態で素振り千回

 これが

 1.素の状態で素振り五百回

 2.身体強化した状態で素振り五百回

 3.身体強化した状態でジルと摸擬戦

 こう変わったのだ。


 摸擬戦では一時間以内にジルに三回有効打をいれられれば終了。

 入れられなければ罰として身体強化した状態で素振り千回。

 もしも摸擬戦の間に身体強化を解除してしまったら更にその時間(秒)×10回追加される。

 一回目の結果は有効打は一回も入らず素振り千五二十回だった。

 ジルからすれば一回目で身体強化がたった五二秒しか解けなかったのは今まで教えてきた者の中では一番良いらしい。


 だがアンジェリカは身体強化を一時間維持し続けられなかった事を悔やみ、その日から寝る時以外は身体強化をし続ける様になった。

 だがいくらジルに教わってるからと言って一日中は無理だった。

 無理をしすぎて魔力が底を尽こうとしているのにアンジェリカは身体強化を維持し続けようとするので、ジルが無理やり解かせたくらいだ。

 その後ジルから身体強化を維持する時間の制限が設けられ、二日目からは鍛錬に支障が出る事はなかった。


 それから一週間後、国から派遣された騎士が村にやって来た。

 なんでも最近魔物の活動が頻繁になってきているのが一部の地域で観測されたらしい。

 その為観測されていない地域であっても念の為にと騎士を派遣し被害が出てないか、また魔物が活性化していないかを確認させているそうだ。

 被害がないか訊かれるがここらで魔物が出るところと言えば森くらいで、その森には基本的にアンジェリカしか入らないので被害はなかった。

 アンジェリカには魔物が普段と違うところはなかったか、魔物が巣を作っていなかったか、等色々と質問されたが、アンジェリカは最近森に入っても特に変わった事もなく普段通りだったと答えた。


 村人の証言があるとはいえ念の為と言う事もあり森中心に村を調査するらしい。

 アンジェリカは嫌な予感がしたがその場から逃げられる筈もなく、またも森を案内するようにと村長から指名された。

 そして今回も断れる訳もなくアンジェリカは森を案内する事になった。


今更ですがこの作品は基本的に土日の21時に投稿を予定しています。



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