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#004


 アンジェリカは食べ終わった食器を洗いながらジルの事を聞いていた。

「俺はとある研究所に雇われていた、いや正しくは研究所で試験体として使われていた。その研究所では精霊と契約できない人間を人工的に精霊を造り出しその精霊と精霊化させる事を目的としていた。そしてその研究の成功作は任務を与えられ失敗は許されなかった。そして俺はその研究所から抜け出してきた。その際に精霊化を解除できなくされ倒れていたところにお前が現れた」

「っちょ、ちょっと待って情報が多くて全部憶えられないって」


「別に今言った事は憶えてなくて構わない、今から言う三つの事を憶えてくれればそれでいい。

 まず一つ目、俺が抜け出した事は研究所の連中には気づかれてて俺を掴まえる為に追手が寄越される。

 そして二つ目、俺を掴まえる為ならどんな手段も厭わない。

 三つ目、俺と契約した事が連中に知られればアンジェお前も狙われる。以上だ」

「様はジルが連中に見つからなければいいんでしょ。それなら姿を隠してればそれでいいんじゃないの?」


「それで良いならどれだけ楽な事か、連中は試験体の居場所を調べる為に試験体に術式を植え付けてある。その術式がある限り逃げ切ることは不可能だ」

「じゃあその術式を取り除けばいいだけじゃないの?」

「これがそう簡単にはいかない、人工精霊は魔石を使って造られているんだが、その魔石に術式が埋め込まれているんだ。体から魔石を取り出そうとすれば死を覚悟する必要がある、だから術式もそのままだ」


「つまり何時かは見つかってしまうと、だから私を鍛えようとしてたの?」

「その通り、アンジェに誰にも負けないくらい強くなってもらわないと生き残れないから、これからビシバシ鍛えていくから覚悟しておいて」

 アンジェリカは予想以上に大きな面倒毎に巻き込まれた事に今頃気が付き後悔したが、今更だ既に後には引けなくなってしまっている。

 アンジェリカのそんな思いも気にせずジルは体を光に変えアンジェリカの体の中に入っていった。


『俺は鍛える時以外はアンジェの中に隠れてるから、隠れてる時は心の中で呼びかければ会話ができる』

(こんな感じ?)

『呑み込みが早いな、これで周りからは怪しまれずに会話できる』

(確かに一人で何か喋ってたら周りから可笑しな人だって思われるね)

『念の為に言っておくと読心術が使える奴だと会話を盗み聞きされるから注意すること、わかった?』

(わかったけど、どうやって注意すればいいの?)

『読心術が使える奴は独特の空気を纏ってるからその時に教える』


 アンジェリカが了解すると同時にシンディーが帰ってきた。

 アンジェリカは何事もなかったかの様にシンディーにお帰りと告げた。


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