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SARA  作者: ホーリン・ホーク
あとがき
34/34

UNKNOWN LEGEND

 ニール・ヤングの一九九三年アルバム〝UNPLUGGED〟の十一曲目〝UNKNOWN LEGEND〟……砂漠のハイウェイのどこか 彼女はハーレーに乗って 長いブロンドの髪を風になびかせながら……。

 その情景に酔いしれ、想像を広げて書いたものが【SARA】。それはきっと、凛と拳を握って立つ、心優しき女性ではないか、ずっと未来へ夢を抱き続け、走り続けているのではとイメージした。そして最初に書いた【OUT OF HERE】の続編として繋げたのである。


 第一章では現在と過去を交錯させながらサラの成長から描いた。

 冒頭のR.J.ソローはボブ・ディランをイメージしたキャラクターで前作【JOKERMAN】でのボビィ少年の将来である。〝Song to Joe〟は僕がボビィになりきって書いた詩。


 第二章では物語のキーである先住民のリバ族が登場する。蜻蛉(セイレイ)の一族の神秘にサラは魅せられる。そしてブリウスへの復讐(逆恨み)を抱くトミーの影。それは悪役を多く演じた俳優ジョー・ペシがモデル。レイ・ニードルはニール・ヤング。リバ族のアーロは一九八八年映画〝ヤングガン〟のチャベスをイメージして。


 第三章はサラがいよいよ目的の地シュガーマウンテンに着き、新たな追手が迫るというもの。何処かの島の竜伝説(蝙蝠(コウモリ)の大群が空にひと塊になって飛ぶ様がまるで空を畝る竜に見えるという)そこからの発想。蜻蛉(トンボ)は自然の使者であり、縁起のいい虫(西洋では逆らしいが)。


 サラが生まれた土地フリーホイールから出発してシュガーマウンテンに着くまで、思い出を辿るような構成を考えた。清算されない過去が家族を襲い、闇に閉ざされる。しかし大切な母親のために、サラは立ち上がる。自分に最大限出来ることを、希望を信じて走り抜ける。最後はファンタジックになってしまったが、〝希望を捨てない〟そんな願いを込めて。

 

 最後の〝SHE RIDES A HARLEY-DAVIDSON〟はサラになったつもりでこの物語を一編の詩にしてみた。そしてまた僕はニール・ヤングの美しい歌に想いを馳せる。知る人ぞ知る、伝説の物語へ……。



 二〇一九年 七月二十五日 ホーリン・ホーク



挿絵(By みてみん)

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