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SARA  作者: ホーリン・ホーク
Sugar Mountain
31/34

31.light of lagoon

 シュガーマウンテン。

 かつてのリバ族の空に青い月の静寂。

 慎ましく、虫たちが唄う。

 風が優しく頬を撫でる。



 暖かく焚き火に照らされて、アーロはうっすら目を覚ました。

 黄色いパーカーが肩に掛かっている。

 胸に手を当てる。傷などない。心臓がトクトク脈打っている。

 ふと見渡すと、サラが潤んだ目で見つめていた。


「サラ……」

 身を起こす前にサラが寄り添った。

「アーロ……」

「サラ……〝水〟は?」

「ええ。手に入れたわ」

 岩肌にラグーンの光が射し込んでいる。


「そうか……よかった……」

「だからあなたも助かったのよ。伝説は本当だった」

 そう言ってサラはアーロを抱きしめた。

「俺は……不甲斐なくて」

「ううん、いいの。こうしてまた……あなたと話せるだけで」

「ありがとう。嬉しい……」

 震える声でサラは言った。

「あなたがいるだけでいいの」


 アーロは彼女の髪を撫で、濡れる頬にキスをした。

「……俺はずっと、君を守っていきたいんだ……」



挿絵(By みてみん)

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