18/34
18.neo nopeace
それは水面下で蠢く謎の男の話――。
エルドランド国軍の密約。
この国の最新鋭の武器弾薬兵器の開発、生産にはある組織が関与していた。
それは〝暗黒帝国〟と畏怖される闇組織ネオ・ナピス。
その幹部の一人〝ネプチューン〟と呼ばれる男はある時を待っていた。
昔、先住民族ズマの男は言った。
「リバの死の峡谷に棲む竜の生き血は不老不死だ」
「星が炎のように輝く時、竜も光を放つ」
「碧い石を持つ者に竜が宿る」
……などと。他の者は一笑したが、ネプチューンは記憶の隅に留めていた。
死の峡谷とは何処なのか……。
調査の末、『リバ族は竜に護られている』と知る。
ネプチューンは善人を装い、リバ族の村長オールドマンに近付いたが、彼は答えなかった。
「ただのお伽話じゃよ」と笑った。
その場所は何処を指すのか。
竜の正体とは……。
竜が現れるのはリバ族の者が動く時。
組織拡大の鍵を握る〝不死身のエネルギー〟を手に入れるため、それがいつになろうとネプチューンは情報を待っていた……。