3[真実]
1,2の細かい設定を書き直しました。
「ふぅ~。本当に特に何もなく歩いただけでイエラまでついちゃった~。」
「エバ様。何もないはさすがに傷つきますよ?」
「よし、まずはイエラの村長に手紙を届けないと。」
「村長の家なら、あの無駄に大きい建物ですよ。」
「レイよく知ってるね。」
「前に一度来たことがありますゆえ、その時に知ったのですよ。」
「確かに無駄にでかいな、村の4割はこの家なんじゃないかな。」
「無駄とはよく言ってくれるのぅ、若造よ。確かに少し大きく作りすぎたとは思ったが無駄は悲しむぞい。」
「げっ!た、大変失礼しました!!あなたがこの村の村長さんですか?」
「いかにも。ところで何用じゃ?こんな村に。そこの娘っ子は前も来たことがあるのぅ。」
「僕は、エンドから来ましたエバです。エンド村長からイエラさんに渡せと手紙を預かったので渡しに来ました。」
「ふ~む。なるほど。そういうことじゃったら。エバよ早くこの街を出ていくのじゃ。手紙は確かに預かった。」
「えっ。なんでですか!ついたばかりで少しは休ませてくださいよ!」
「ここにもうすぐ王国の方が来られるんじゃ。騒がしくなるからさっさといくがよい。おっと、そうじゃ、これを渡せと書いてあったの。」
すると村長は右手の平に書かれたの魔法陣から水晶でできた剣の柄の一部を呼び出しました。
「この箱は王国につくまで誰にも見せてはならんぞ。開けてもだめじゃ。」
「え、あ、はい。わかりました、、、、。レイ行こうか。」
滞在時間など1時間もいなかったイエラから追い出された。
「何だったんだろう、イエラ村長、、、。歓迎されてなかったなぁ。そういえば、エンド村長からも同じようなもの持たされたな。なんだろこれ剣の柄なんだろうけど。」
「気にしないでよろしいのでは??さぁ、早く次の村へ向かいましょう!!」
「う~ん。まぁいっか!そうだね!えっと次の村はー。。。。」
「ついにこの時が来てしまったのか、、、。エンドよ、来ておるのじゃろう。出てこんか。」
「わしらの役目も終わったのう。村の皆もよく十年間耐えてくれた。後はエバエル様に託そう。」
「我らエル一族はエバエル様の導きのままに、、、、、。」
~4年後~
イエラを出て4年をかけてようやく王国にたどり着いたエバとレイ。
4年間エバは何とかレイとともに困難を乗り越え旅を続けてきました。
この4年間の話はまた別の機会に。
「ようやくついた!王国!長かった、、。もう今日で18歳になってしまう。今日中に見つけることなんて、、、。」
「エバ様、4年前にイエラの村長からもらった箱はまだもっているでしょうか?」
「ん?あぁ、あの箱ね。何回捨てようと思ったことか。」
「しっかりもっていてくれましたね。では【王】に会いに行きましょう。」
「えぇ!!まだ王様に会えるような立場じゃないよ僕!!!それにお母さんを探さないと時間が!」
「大丈夫です。さぁ。」
レイに手を引かれて緊張しながら立派な城壁に囲まれた城の前まで連れてこられると、衛兵に声をかけられました。
「貴様ら、何者だ。この先は許可がないと通せないぞ。」
「こちらはエバ様。【王】に言えばわかるはずです。」
「っ!失礼しました!どうぞお通りください【王】様は王の間にてお待ちです。」
「へ?え?えぇ?なになに?僕何なの???」
よくわからないまま。手をひかれ王の間であろう大きい扉の前まで来ると
「エバ様【王】に会う前に言っておかなければならないことがあります。エバ様はこれからとても大事な、この世の未来についての選択をすることになります。ですが、エバ様の思うようにしてください。4年間、一緒に旅ができてよかったです。私は、エバ様がどんな選択をしようと、その意思を尊重いたします。では行きましょう。」
すると大きな扉がひとりでにゴゴゴと重そうな音を鳴らしながら開いたのでした。扉の先には人が3000人は入りそうな空間に立派椅子が二つ。椅子の前に【王】がただ一人いました。
「よく来てくださいました。レイ様。エバエル様。この日が来るのを今か今かと待っておりました。さぁエバエル様、この聖魔の刃を。」
「ちょっ!ちょっとまって!なに!なんなの!エバエルって何!どういうことなのか説明してよ!レイ!」
「エバエル様。落ち着いてください。すぐにすべてがわかります。柄を出してください。大丈夫です。私がそばにおります。」
「くそ!なんなんだよ!だせばいいんでしょ!」
エバが柄をだすと光輝きだし、王の手にあった刃がいつの間にか柄の近くまで来ていました。すると、1振りの刀になり、刀からありえないほどの聖の魔力と、魔の魔力があふれ出てきたのです。
聖の魔力は向かって左の椅子に、魔の魔力は右の椅子にまとまり、だんだんと人っぽい形になり始めました。
「エバ、、、、、エバ、、。」
「この声は、、!お母さん!?どこ!!どこにいるの!?」
「私はここよ。目の前にいるじゃない。」
聖の魔力の正体はあの日いなくなったはずのエバエルのお母さんだったのでした。
「お母さん!どういうこと!!なんで人族のお母さんが聖の魔力を!!」
「エバ。その前に、パパもいるのよ?」
「エバ、、、大きくなったな。」
「お、お父さん?死んだはずじゃ!!?」
「エバエル様落ち着いてください。私が説明いたします。エバエル様、あなたのお母さま。この方は天族の【祖】ラトエル様です。お父さまは、魔族の【祖】ラダーク様です。」
「【祖】!?そんなはずないじゃないか!!大昔のひとが僕の両親なんて、、、。」
「エバ。あの日の事覚えてる?ママがエバの前からいなくなった日。」
「、、、、、うん。」
「あの魔法陣はねママとパパが命を懸けて作った魔法なの。」
零章は次で終わります。
ようやくメインの話に入れると思ったのですが。
長くなってしまったので。
あと1話だけお付き合いください。