薬草
花子はシオンの部屋のインターフォンを鳴らす。
しばらくするとシオンが眠たそうな顔をして出てきた。
「おはようございます」
「おはよ。 はやく行かないと薬草取れないわよ」
「はい……」
シオンは寝ぼけたまま部屋に戻っていくと着替えて出てきた。
「寝癖もすごいじゃない。 ちょっと待ちなさい」
歩いて行こうとするシオンを止めると髪を整える。
「よし、これでいいわね」
シオンは頭を下げると2人は歩き始めた。
エレベーターに乗って扉が閉まる時ノアの部屋の扉が開きノアが眠たそうな顔をして出てきた。
見られていないだろうかとシオンは心配になり花子を見る。
「どうしたの?」
花子は気がついていないようだ。
シオンはほっとすると大きな欠伸が出た。
学園の裏門に2人は来た。
ジン先生はすでに待っていた。
「やぁ2人とも。 今は山の中は安心だ。 調査しているみたいだからね」
花子は頷くとシオンを連れて行く。
「なんて名前の薬草なんですか?」
シオンが歩きながら聞いた。
「薬草と名前の草よ。 分かりやすくていいわよね。 生えてる場所もすぐ近くよ」
山に出来てる道を山頂に歩いていく。
2時間登り続けた。
ようやく山頂に辿り着く。
「あの……ここ……山頂ですよね?」
「えぇ、ここに湧き水が湧いてるの。 ほらあそこ」
花子が指でさした場所には水が地面から湧いていてとても透明な水の小池になっていた。
「飲んでもいいですか?」
「いいわよ」
シオンは小池に頭を突っ込むと水を飲んだ。
水面から顔を上げると凄くスッキリとした。
「ところで薬草はこれですか?」
周りに生えている草を見ながら言った。
「違うわよ。 薬草は水の中に生えてるの」
シオンは水の中を見ると水草が生えていた。
「これですか。 小さいですね」
「えぇ、苔なの。 だから剥がすように取らなくてはいけないの」
これはただめんどくさいと言う理由でみんな依頼を受けなかったのかもしれない。
シオンはそう思いながら手を入れてゆっくりと剥がす。
花子は袋を広げて待っている。
時間をかけてゆっくり剥がすと手のひらくらいの大きさ分の苔が取れた。
「これで何人分ですか?」
「そうね……ざっと100人分かしら?」
「そんなに使えるんですか!?」
「えぇ、まぁすぐに増えるしね」
シオンが取った場所を見るとすでに少し再生し始めている。
「治癒力が高いの。 これがどういう訳か特殊な細胞で人間の細胞にも変わってしまうの。 謎よね」
シオンは袋を受け取ると2人は山を下り始める。
特になんのイベントも起こる事なく2人は裏門に辿り着く。
「後は受付に持っていけば任務完了よ」
2人は受付まで歩いて行く。
「やぁ綾ちゃん」
シオンが声をかける。
「名前を呼ぶなゴミ」
と言うと唾を吐かれた。
「…………」
シオンは固まった。
「あの、任務の報告にきたの」
花子が代わりに話す。
「あぁ、そう……まぁいいわ。 見せてみなさい」
シオンは何とか腕を動かし薬草を見せる。
「うん、いいんじゃない? じゃあ報酬入金処理するから……それはドクターに渡してくれる?」
「はい、わかりました」
花子は頭を下げるとシオンを引きづりドクターのいる医務室へ向かう。
「シオンくん、綾ちゃんとアース君はとてもすごい家系なの、だから仕方ないよ」
「そうなんですか……かなり心にダメージが……」
「慣れるわよ、それよりも太郎君大事かな?」
「そうですね」
2人が医務室に入るとドクターが分厚い本を広げていた。
「ドクター本読むんですね」
シオンが声をかけるとドクターは顔を上げた。
「当たり前だろ。 この本を全部読めば女の子にモテモテ間違いなしなんだよ」
「あぁ、そうですか……」
「薬草持ってきました」
「おー、ご苦労様。 これだけあれば当分いいな。 シオン怪我してもいいぞ」
「はぁ、それよりも太郎さんは大丈夫ですか?」
「あぁ、後薬草をつけて何日か休めば大丈夫だよ。 まぁ傷も綺麗に消えるさ」
「今会えますか?」
「あー、今は辞めてあげな。 顔が綺麗になったら会えるぞ」
「じゃあ戻ろうか」
シオンは花子を連れて部屋を出た。
「早く良くなるといいね」
「うん」
2人は教室まで歩いた。
読んでいただきありがとうございます。
またストック無くなりました。
予定がぎっしりです。
時間が欲しい。。。




