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シオサイ戦記  作者: 松田 飛呂
世界案内
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シルバーバック?

シオンはゆっくりと後退りをし始めた。


視線は常に上を向いている。


下がり続けると何か柔らかい物に当たる。


シオンがおそるおそるふりかえる。


そこには熊猿が1匹立っていた。


シオンが前に走ると熊猿はシオンの後を追う。


しかしすぐにシオンは足を止めた。


目の前にもう1匹の熊猿が降りて来た。


「しまった」


シオンは右に走るが更にもう1匹降りて来た。


シオンはナイフを構えるとそのまま目の前の熊猿に飛び込む。


熊猿は爪をシオンに突き刺そうと伸ばすがシオンは体を捻らせるとナイフで受け止める。


そのまま力任せに熊猿に吹き飛ばされる。


シオンは空中で周り足と頭の位置を変えた。


足が木に当たるとそのまま跳び熊猿に再び攻撃をしようとナイフを構える。


爪がシオンのお腹をかすったのがわかったが気にせず熊猿の右目から頭に向けてナイフを突き立てる。


ナイフを抜くと熊猿は倒れる。


シオンは残りの2匹を睨みつけると2匹は後退り始める。


しかし上から大きな咆哮が聞こえた。


ーーウォォォォォオ!


2匹の熊猿は固まる。


そこに1匹の熊猿が現れた。


それは毛がシルバーで体も他のより倍近く大きかった。


体長3メートルくらいありそうだ。


シオンはナイフを構えるが気がついた時には体が吹き飛んでいた。


「尻尾か……」


思考が追いついた時には体が木にぶつかる。


シオンはフラフラと起き上がると木にもたれる。


ナイフだけはしっかりと握っていた。


ゼェ……ゼェ……ゼェ……


シオンの息遣いだけが音をたてている。


鳥や木さえも音を消す。


ゆっくりとシルバーの毛の熊猿が歩いてくる。


まるでこの山の王者かの様に歩いている熊猿を見るとシオンは無性に腹が立った。


昔シオンはイジメられていた。


当時は能力の事なんか知らなかったし使えなかった。


そのいじめっ子は今の熊猿と同じ様に歩いていた。


シオンは力を絞り出しナイフを構える。


熊猿は吠えると4本足で走り突っ込んでくる。


シオンも前に走る。


2人が交差する。


木が音をたて始めた。


シオンが思った時熊猿は倒れた。


シオンは左のお腹を軽く押さえる。


血が止まらない。


肉がえぐられている様だ。


熊猿の頭にはシオンのナイフが突き刺さっていた。


シオンは右足を熊猿の頭に乗せ両手でナイフを引っ張る。


なんとか抜けたがシオンはそのまま倒れた。


「勝った!! 勝ったぞーー!!」


シオンは叫ぶ。


高揚感で痛みは感じない。


シオンは立ち上がるとフラフラと来た道を戻り始めた。



その頃花子は泣きながら走っていた。


太郎の時に使ってしまって緊急用の筒も無かった。


シオンが助かることはほぼ無いとしか言えなかった。


熊猿はMランク以上の強さの人しか相手に出来ない。


Zクラスは1番弱い。


ジン先生はきっと学園の裏門にいる。


花子はキノコだけは離さず山道を走り続ける。


やっと裏門が見えてきた。


「先生!! シオン君が!!」


叫ぶ。


とにかく叫ぶ。


ジン先生が走ってくる。


「どうした!?」


「シオン君が……熊猿に……」


泣きながらなんとか声を出す。


「わかった。 どっちだ?」


花子はシオンがいる方向を指差す。


「大丈夫だ。 安心しろ。 ちゃんとキノコも持って来たな。 よく頑張った」


花子を抱きしめると離し頭をポンポンと叩くとものすごい勢いで走り始めた。


読んでいただきありがとうございます。




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