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シオサイ戦記  作者: 松田 飛呂
世界案内
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バーボンの味

食事も終わり店を出るとすぐにエレベーターに乗り地上に降りる。


「やっぱ地面があった方が安心するな」


「そうですよね。 高いところなかなか慣れないですよね」


なぜか花子が賛同する。


「2人とも高いところ苦手なんだ」


カエデが言うと2人は曖昧に返事をする。


「じゃあ違うってことにしてあげるわよ」


カエデは2人に笑みを見せると先頭を歩き始めた。


「スーパーは来た時のゲートのすぐ側にあるんだ。 だから戻りながら案内するよ」



ナオキが歩きながらシオンに教えてくれた。


「あの、ところでさっきのメニューって紙ですよね?」


「あぁ、あれかい。 あれは紙だけど小さいボタンが入っていて誰がどこを押したかわかるんだ。 まぁここの技術は科学だから外には持ち出せないから学園では見ないね」


「そうだったんですか」


「そう、この街は科学都市って感じなんだよ」


ナオキが指さす方を見るとゴミ箱を回収に来ている車が見えた。


しかし回収車には人は乗っていない。


「あれは時間になると自動的に回収するんだ。 全自動だよ」


確かに凄い科学力だった。


ゲートが見えて来るとスーパーも目に入った。


「あれですね」


「あぁ、スーパーシオサイだ」


広さは大きな倉庫みたいだったが店の中は寒かった。


「こんなかは年中冷蔵庫くらいに冷えてる。 厚着してきた方がいいかもな」


花子とシオン意外はみんな平気そうだった。


「寒いですよね?」


「うん、なんでみんな平気なんだろう……太郎君タンクトップだし……」


「いや、太郎さんは能力とか関係ないと思います……」


みんなはワイワイしながら買い物を楽しんだ。





ーー同時刻、ジャズの演奏を聴きながらマリアは独り座っていた。


「お嬢さん、横よろしいですかね?」


「今1人でいたいのよ……」


相手を見ながら答えるが途中で言葉が止まる。


そこに立っていたのはアダムであった。


「横に座らせてもらうよ」


マリアが何か言う前にアダムは座る。


「すまないがバーボンをロックで頂けないかね? 彼女には見た目の様に妖艶なカクテルを頼むよ」


バーテンに頼むとマリアの方を向いた。


「ところで君は一体何を調べているんだ?」


「あなたの悪事よ」


「あぁ、そのことか。 邪魔したら敵とみなすと警告したはずだが?」


「学園長の命令ではないわ。 あくまで私個人の趣味よ」


そこにバーボンとカクテルが運ばれてくる。


「ありがとう」


アダムはバーテンに礼を言うと口をつける。


「君みたいな美女の趣味が私みたいな男の粗探しとはなんとも嬉しい限りだ。 しかし君が話を聞いた男は死んだ」


マリアは顔色を変えずにカクテルを口に運ぶ。


「驚かないか……」


「彼はあなたの部下なのよね?」


「あぁ、そうだ」


「ならなぜ彼はあなたの事をボスと呼ばないでアダムと呼ぶのかしら?」


この言葉にアダムの顔が少し動く。


「私とは長い付き合いだからな。 彼は友人だった」


「そう……そう信じたいなら信じなさい」


「君は何か知っているのか?」


「えぇ、でも私の趣味はあなたが何をするのかを知りたいのよ」


「学園長に伝えて小銭を稼ぐのか?」


「さぁ? どうかしらね」


カクテルを飲み干すとマリアは立ち上がる。


「また会えるかな?」


「どうかしらね」


マリアは背中を向けたまま返事をすると店を出て行った。


「振られてしまったよ」


バーテンダーに声をかけると残りを飲み干した。




読んでいただきありがとうございます。


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