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シオサイ戦記  作者: 松田 飛呂
体育祭
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体育祭9

ノアは紙をマリアから取ると中を見る。


「…………」


ノアも漢字が読めなかった。



「シオン君、これどういう意味かわかる?」


「これは天使ですよね」


この会話はすべてマイクで全校生徒に聞こえている。


「……違うわよ」


「え? でもこれ僧侶と一緒の漢字なのでナースみたいなものですよね? で、手前の漢字が難しいから凄いナースみたいな僧侶みたいな人でノアさんを選びました」


はっきりと言う。


マリアはだんだん恥ずかしくなってきた。


「シオン君……これは伴侶はんりょと読むのよ」


「はんりょ? どういう意味ですか?」


「え……それは連れだった人とか……一生の伴侶とか聞いたことない?」


「無いです。 でもそれならノアさんと一生の伴侶ですね、仲間ですから」


ノアも何故か頷く。


マリアはこれ以上言うのは辞めようと思いゴールにした。


2人は歩いて席に戻る。


生徒たちの半分は既に意識は無い。


「お姉様、いつからですか? いつからなんですか?」


カエデがノアに詰め寄る。


「……最近?」


ノアが適当に答える。


「カエデさんも一生の伴侶だよ」


シオンが言うとカエデは固まった。


「カエデの奴トイレ行ってて伴侶の部分しか聴いてないんだよ。 シオン伴侶は基本的に嫁さんの事を言うんだぞ」


ナオキが少し怒った顔で言う。


「えっ?」


シオンとノアの声がかぶる。


「2人とも知らなかったの!?」


花子が言うと2人は頷く。


「覚えておいた方がいいぞ……」


ナオキは呆れながら言う。


「すいません」


シオンが謝るとノアはシオンの顔を上げさせた。


「いいよ……私も知らなかったから。 一緒に勉強できたね」


微笑む顔はやはり天使だった。



最後の競技は騎馬戦だった。


しかしほとんどの生徒がやる気を失い事実をちゃんと知っているナオキにコテンパンにやられた。


こうして体育祭は無事終わりそれぞれの教室に戻った。


「シオン君、あなたは少し勉強した方がいいですわよ」


花子がシオンを説教する。


「はい……すいません」


正座させられ2時間がたった。


「そろそろ許してやれよ。 まぁシオンも花子さんを選ばなかったのは悪いな」


「本当に反省しています」


「私を選ばなくてもいいけどもう少し恥ずかしくない行いをして下さい」


「はい!」


「分かればよろしい。 さぁ帰りましょ」


シオンは立てずに転がった。


「シオンマジかよ」


と太郎は笑いながら言った。

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