体育祭4
ーー第一競技 徒競走
アナウンスが流れると先程まで落ち込んでいた太郎がいつのまにかスタート位置に立っていた。
ーーヨーイ、スタート
一斉にスタートするのかと思いきや誰も前に進まない。
太郎は石を拾っては他のランナーに当てる。
完全に乱闘だ。
「これが普通ですか?」
シオンが聞くと全員が頷く。
普通ってなんだろうとシオンは思った。
しばらく戦いが続くと徐々に前に進み出した。
その中でも1人だけ猛スピードで走り出したがすぐに太郎に撃ち落とされた。
すると太郎は体が軽くなったようで走り始めた。
その足は漫画の世界の様に回って見えたと皆が言った。
1位でゴールするとどこからもらってきたのか大きなトロフィーを持って戻ってきた。
「すごいね……」
少し引き気味でシオンが言うと太郎は親指を立てただけだった。
ーー第二競技 玉転がし
「あー、これかー」
と言いつつナオキは立ち上がる。
どうやらBランクの人とやる様だ。
「苦手なんですか?」
「あ、いや玉転がしは平気なんだけどね……」
ナオキが歩いてスタートラインにつくと隣に男が立った。
「あら、ナオキちゃん。 これから一緒に玉転がししましょうね。 後でちゃんと転がしてあげるから」
「あ、あぁ……とりあえず競技だけ頑張ろうな」
「うふふ、任せてください。 この玉転がしのオタマとはアタイの事よ」
スタートの合図が鳴るとオタマは猛スピードで玉を転がす。
ナオキは横についているたけだ。
他のチームがスタートから5メートル地点にいるときすでに100メートル先のゴールにたどり着いていた。
「あの……このクラスって体力自慢の人達しかいないんですか? もっと頭脳系の人いないんですか?」
シオンは少し怖くなり近くにいたノアに聞く。
「……頭脳系? ……いないよ」
シオンは諦めた。
その後も体育会系の勢いで他のクラスを圧倒する。
午前中の競技が終わった時点でほぼシオン達の圧勝であった。
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