体育祭1
次の日クラスに行くと花子さんが復活していた。
「おはようございます。 治って良かったです」
「おはよ。 ありがと」
ニコニコしながら返事をくれた。
しかしその後ろで何故か腹筋している太郎が挨拶してきた。
「おはよう。いよいよだね」
「おはようございます……なにがですか?」
腹筋を止めると立ち上がる。
「何って体育祭だよ。 忘れてるのか?」
「いや、知らないです」
「まだ知らないわよね。 明後日体育祭やるんだけれど、このクラス生徒数少ないから他のクラスと合同でやるんだ」
「へぇ、そうなんですか」
シオンは渡されたパンフレットを見る。
全てが普通の競技に思えた。
「あの、能力は禁止ですよね?」
「え? 何言ってるんだよ。 当然アリだ」
「あの……騎馬戦って書いてあるんですけど……」
「当たり前だろ。 騎馬戦はかなり盛り上がるぞ」
シオンは死人が出ないのか心配になった。
それを察してくれたのか花子がフォローしてくれた。
「大丈夫よ。 今まで死んだ人はいないから」
シオンはホッとした。
「それでどの競技に出るんだ?」
太郎がワクワクしながら聞いてくる。
「えーっと、じゃあ借り物競争にしようかな? これなら強くなくても大丈夫そうだし」
「なに!? 借り物競争だと……」
太郎が衝撃を受けている。
「シオン、それだけは辞めておけ。 誰もゴールなんて出来ない」
「え?」
「これは毎年男子しか出ない競技で……ゴールした奴は1人もいない」
「へ?」
「毎回地獄と化すんだよ」
「は?」
「いいか、辞めておけと忠告したからな」
「…………」
シオンは内容が気になったが既に花子はシオンの名前を書き提出しに行ってしまった。
「シオン……死ぬなよ」
太郎はシオンを哀れそうに見た。
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