初めての男
シオンは目を覚ました。
全身が痛く動くことが出来ない。
何とか首を動かすと学園の生徒も一緒に校内に入っていく。
狙いはノアだから助けなくてはいけないと思いながらも全く動かない体に苛立ちを感じる。
右手だけが何とか動いたので体を動かそうとするがそこまでの力は入らない。
シオンの意識はそこで途切れる。
ーーどれくらいたっただろうか。
シオンは再び意識を取り戻した。
先ほどより体は動きそうだ。
シオンはゆっくりと起き上がると一歩ずつではあるがしっかりと地面を踏みしめ歩く。
一歩足が出るごとに体力が回復していく気がする。
すぐにシオンは駆け足になり校舎の中に入った。
ーーノアはシオンが動き始め走るまでじっと見ていた。
ノアの口元が少し緩んだ。
花子とカエデはお互いに抱き合い喜んでいる様だ。
「まぁ丈夫な子ですねぇ」
マリアが意外そうに言うとナオキも頷く。
「普通なら死んでてもおかしくない傷だが……彼の能力と関係あるのかも知れないな」
と冷静に分析する。
花子とカエデはしばらく喜んでいたが2人は離れた。
「私の初めての(手を繋いでくれた)男なのよ」
「私だって初めての(添い寝してくれた)男なのよ」
と睨み合いながら言っていた。
「困ったわね。 シオン君2人に気がないと思うのだけれど……ねぇノアちゃん」
マリアがノアにふる。
「……え?」
ノアは聞いていなかった様だ。
マリアはノアが上の空なのが気になったが何も言わなかった。
その時扉への猛攻撃が始まった。
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