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スカウト
ーー1着 5番 2着 8番 3着 6番
アナウンスが流れる中金次は拍手をする。
「素晴らしい。 実に素晴らしい能力だ」
しかしシオンは素直に喜べなかった。
「あなたの目的はなんですか?」
すると金次は名刺を出した。
「さっき貰いましたけれども……」
「まぁいいから見てごらんよ」
と言うと半ば強引に名刺を渡した。
シオンは名刺を見てみると、
『異能者 特別教育機関 代表 学園長』
と書かれていた。
「これは一体……」
「まぁ簡単に言うとシオン君みたいな能力を持っている人を集めた学校のスカウトかな」
「そうなんですか……」
「どうだい? ここにこればみんなが能力を持っている。 今の世界は退屈だろう?」
「お断りします」
そう言うとシオンは名刺を金次に返して立ち上がる。
そしてそのまま歩いて行ってしまった。
「やっぱり断るよな」
と一人呟いた。
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