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アダム
学園長は自分の部屋に男を入れるとソファに座らせた。
しばらくするとマリアがコーヒーを運んでくる。
「君のコーヒーは世界一だよ」
そう言うとコーヒーを口に運ぶ。
しばらくコーヒーの美味しさに浸ると思い出したかの様にケーキをマリアに渡す。
「ところでアダム。 お前は何をしに来た?」
「あぁ、今日は気になる男がいたから君に確かめに来た。 シオンと言う生徒はいるかい?」
「いるが君に会わせる気はない」
「そうか。 それは困ったな。 彼の考え方を知りたいんだよ」
「彼はまだ来たばかりだ」
「あぁ、なるほど」
アダムは大きく頷くと1人納得したようだった。
その時扉からノックする音が聞こえた。
マリアが対応に出た。
「シオン君の名はどうして知った?」
「彼に聞いた」
「彼は名乗ったのか?」
「あぁ、とても礼儀正しい男だ」
「まだ子供だ」
「我々だってあのくらいの時には戦場にいただろ?」
「時代が違う」
「いや、違わない。 とにかく彼に会って話をしたいだけだ。 危害は加えない」
学園長が考えているとマリアがそばに寄る。
「シオンが暴走しました。 しかし生徒会が止めたようです。 今は保健室に寝かせています」
「拘束は?」
「しています」
「おい、アダム……」
その時アダムの姿は消えていた。
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