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レース
ーー第10レース開催のお時間です。
アナウンスが流れると金次は嬉しそうにしていた。
「この瞬間のみんなのドキドキした顔がたまらなく好きでね」
「そうですか」
と言いながら近くにあった飲み物のメニューを開いて見ていた。
「5番の犬は1番人気がないね」
「そうですね」
ーーさぁ10頭の犬が無事ゲートに入りました。
するとすぐにゲートが開きいっせいに犬は走り始めた。
しかし5番の犬だけが出遅れてしまった。
「大丈夫か? 5番だけ出遅れているぞ」
「大丈夫ですよ。 5番が勝ちます」
というとメニューをもとの場所に戻しレースを見てみる。
4つのコーナーのうち、3つ目のコーナーまでは後ろであったが最後のカーブを抜けると猛スピードで走り始めた。
「おい、来たじゃないか」
と嬉しそうに金次は言うと、
「ガンバレー」
と応援を始めた。
犬はゴール間近でトップと並びゴールした。
ーー写真判定の結果が出るまで少々お待ちください。
とアナウンスが場内に響き渡った。
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