特殊任務
紙に書いてある内容が初め理解出来なかった。
特殊任務
護衛任務 ランクB相当
任務対象 防衛大臣
距離 20キロ
「この世界にも防衛大臣がいるんですか?」
「いないわよ」
花子が即答する。
「じゃあ……」
「だからマリアさんなのね……」
「まぁ今まで特に何もなかったから大丈夫だろう」
ジンは適当に答える。
シオンは元の世界に帰れるんだと思い嬉しくなったが同時に不安に襲われる。
授業中もシオンは集中出来なかった。
マリアが来るのをひたすら待っていた。
放課後にようやくマリアがやってきた。
「3人共、今回の任務は簡単よ。 点数稼ぎまくってね」
マリアが笑顔で言っている。
シオンは危険なのかと思ったが花子がいるのできっとただの笑顔だと思う事にした。
「今回は20キロの距離を移動するのよ」
「あの、移動方法は?」
「花子ちゃん、いい質問よ。 移動は車を使うの。だから安心よね」
「あの、不安要素は?」
シオンも質問してみた。
「シオン君、私の話が全部終わってから質問してね。 喋らないで」
笑顔と優しい声でさらっと怖いことを言う。
「えっと、どこまで話したかしら……そうそう、車で移動するのは大使館から大統領のところまでね。 簡単よ、大臣もいい人よ」
「えっと……大陸ですか?」
「そうよ。 何か問題でも?」
「いえ、ございません」
「あの、武器は携帯してもいいのですか?」
太郎が緊張気味に聞く。
「もちろん。 むしろ丸腰で行く気だったの? 一応任務よ」
「すいません」
太郎は謝ると何やらカバンの中を漁り始めた。
「他に質問はないかしら? あ、日にちは3日後だからね、朝6時にここに集合で」
花子は全てをメモしているようだ。
太郎はまだカバンを漁っている。
「それからシオン君、少しいいかしら」
マリアに呼ばれてシオンは後に続く。
教室を出ると空いてる教室に入る。
「座って」
珍しくマジメな声で言われる。
シオンは空いてる椅子に座ると向かい合う様にマリアも座る。
「悪いけど最近の任務のデータを取らせてもらっていたわ。 シオン君、能力を全く使っていないわね……戦闘においてわね」
「えっと……」
「何か他に使っているみたいね。 能力波がシオン君からは出ているみたい。 これはかなりの大きさね。 さぁ言い訳は?」
「あの……言えないんです」
「そう……それで今回の任務も使わないつもり?」
「一応毎回使おうと思ってはいます……でも相手に効かないんです」
「他に使ってるからね。 まぁいいわ。 今回はかなり危険な任務になるわよ」
「え!?」
「シオン君の能力で楽にするはずだったのよ。 まぁ3日あるから大丈夫よね?」
「はい?」
「あなたが何に能力を使ってるのかはわからないけど今回の任務では更に能力を使える様にしてください。 以上さようなら」
マリアは立ち上がると教室を出て行く。
シオンは呆然として1人取り残された。
読んでいただきありがとうございます。




