始まり
中心にトラックがありその上空には球体モニターが浮かんでおり客席が扇状に広がるドックレース会場はほとんど満席状態であった。
そのドックレース会場では伝説と言われるプロがいた。
彼は若干10歳という若さで全レースを的中させるという神業を見せ一躍時の人となった。
そんな彼は今売店で肉焼棒を買い席へ戻っている途中である。
見た目は平凡。
身長も普通、体重も普通、髪は少し長いかも知れないが校則で引っかかるわけでもない。
女の子にもモテないしなんならあんまり話ししたことも無い。
そんな彼は1人席に戻ると肉焼棒にかじりつきながら次のレースをクレジット端末、略してクレタンで予想しながら札を買う。
そしてそれが終わるとレースを見ることなく席を立ち食べ終えた棒をゴミ箱に捨てると飲み物を買いに歩き出す。
その途中でレース結果が発表された。
当然的中し、お金が増えていた。
あまり興味がなさそうに確認し再び歩き始めた。
しかしその途中1人の男に声を掛けられた。
大柄の男でスーツを着ているが全身の筋肉を隠しきれていない。
さらに短く刈りそろえた髪の毛と鋭い目つきから軍人に見えた。
「やぁ、君がシオン君だね?」
と言うと握手を求められる。
シオンは少し迷いながらも握り返すと男は笑みを浮かべながら握手を交わした。
読んでいただきありがとうございます。
こちらは不定期連載となりますのでどうかお付き合いください。
え? 僕の作品は全部不定期だって?
……すいません。。。