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8. お店に入れる人

 あまりそうとは思われないのですが、私、結構小心者です。(おい、こら、そこ、笑うなって!)

 同じような人は多いと思うのですが、お店になかなか入れません。あ。ちょっと見栄張っちゃいました。「なかなか」ではありませんでした。ほぼ確実に入れません。

 特に飲食店。ファストフード店ですら、入れるお店と入れないお店があります。カフェになると確実に入れませんね。

 もういやんなっちゃうほどにドキドキしちゃいます。緊張が好きってお話をしましたが、これは好きじゃないタイプの緊張ですね。


 なんで入れないんだろうって考えたけど、よくわかりません。すっごく心細くなっちゃうんです。

 一人で行動できないわけじゃないんですよ。映画館は一人でも平気だし、鎌倉散歩とかは一人でふらりと行って参拝とかしてくるし。


 初めてのお店や慣れていないお店に入れないのは勝手がわからない不安があるからだってわかります。でも誰かと一緒になら何度も入ったことのあるお店だとしても、一人だとどうしても入れないのです。


 共感してくれる方は多いだろうなと思って話していますが、おそらくまったく理解できないという方もいらっしゃるでしょう。そういう方のためにいいたとえを思いつきました。

 異性のトイレに入るところを想像してみてください。女性なら男性用トイレ、男性なら女性用トイレに入れますか?

 ほ~ら。入れないでしょう? それですよ、それ! そのくらい抵抗があるんですよ! 私たち(勝手に仲間がいることになっている)の気持ちをわかっていただけましたか?

 もし「え? 異性のトイレくらい余裕で入れるけど?」っていう方がいらっしゃったらびっくりですけど。


 でね、これ、厳密には一人だから入れないわけじゃないんですよ。二人でも三人でも入れない時は入れないのです。何人集まろうが、みんな私みたいな人だとやっぱり入れないのです。入れない人が増えるだけなのです。ゼロになにをかけてもゼロなのです(この表現合っているのかな?)


「ランチどこにする~?」

「ここよさそうじゃない?」

「うん。じゃあここにしようか」

「……」

「……」

「……なんか、入りづらいね」

「うん……勇気いるよね」

「ほかにする?」

「そうだね……」


 このやり取りがほかのお店でも繰り返されます。もうねぇ、どうする? どうする? の応酬ですよ。

 ビビるほどのことじゃない、時間の無駄だってわかってはいるんです。わかってはいるんですけど……ねぇ?


 しかも類は友を呼ぶとはよくいったもので、私の友達って結構こんなんばっかですよ。


 でもね、稀に平気で入っていく人がいるんです。っていうか、私の周りでは珍しいだけで、世間的にはそういう人の方が多いからいろんなお店がなりたっているんでしょうけれどね。


 でね、そういう人とお出かけした時の楽なこと楽なこと! 感動すら覚えます。すごい人になると「ここ初めてだから入ってみよう」とか言うんですよ! 信じられます? すごくないですか? 初めてだから入るって!! 初めてだから入るって!! 尊敬します!


 私はね、新商品とかは平気で新しいものに手を出せるんです。ハズレてもいいんです。ハズレってことがわかるならそれは収穫だと思うので。二度と手は出さないでしょうけれど。

 だから、お店も興味はあるんです。でもその興味を越える恐怖があるんです。


 その恐怖をものともせずにズンズンお店に入っていく方、眩しすぎます。「ここ初めてだから入ってみよう」って言われて、「うん。いいね~」なんて軽く返事をしながらも実は心臓はバックンバックンいっていたりしますからね。でも平静を装って入っていきます。もちろんその人の後ろをね。もうこのままどこへでもついていきますっ! って気分ですよ。

 こういう友達とのお出かけは本当に楽しいです。こういう彼氏とのデートも本当に楽しいです。

 ちなみに残念なことに夫は私と同類なので、お店の前でふたりして散々オロオロした挙句、結局入らないなんてこともざら……。学生時代からの女友達も私が先に入るのを待っているのがありありと伝わってきますし。

 もうそれが当たり前なので、不便だし時間の無駄ではあるのですが、そんなもんだと諦めて受け入れています。でもやっぱりそんなストレスはない方がいいに決まっています。


 というわけで、結論。


 だから私は、平気でお店に入っていく人のことが本当に大好きです(結構切実)。




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