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MAIN TRAFFIC3  作者: 浜北の「ひかり」
Office Episode
67/69

359列車 北海道新幹線

「北海道なぁ・・・。」

僕の言うことに沙留(さるる)はそう答えた。

北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)にでも乗るのか。」

と聞いてきた。2016年3月26日のダイヤ改正で北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)新青森(しんあおもり)新函館北斗(しんはこだてほくと)間が開業したのは記憶に新しい。路線延長は現在約149キロ。青函(せいかん)トンネルを含む新中小国(しんなかおぐに)信号所(しんごうじょ)木古内(きこない)間約82キロは津軽海峡線(つがるかいきょうせん)と線路を共用するため、当面は時速140キロ運転となる見通しだ。今のところ定期列車は「はやぶさ」・「はやて」合わせて13往復。そのうち下り「はやぶさ5号」、「はやぶさ11号」、上り「はやぶさ34号」が4時間2分で東京(とうきょう)新函館北斗(しんはこだてほくと)間を結ぶ最速達列車である。

北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)に乗ることは乗るけど、木古内(きこない)から新函館北斗(しんはこだてほくと)の間だけだって、今治(いまばり)が言ってたけどね。」

「そこだけかぁ。」

「うん、そこだけ。まぁ、北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)にはまた別で4時間2分で行ってくるさ。」

僕はそう言った。

「あれ、いくらだっけ。東京(とうきょう)から新函館北斗(しんはこだてほくと)。」

「うーんと、2万2千超えてたから片道2万3千円あれば行けるね。ここはどうしても青函(せいかん)トンネル分高くなるからなぁ・・・。」

「高いなぁ・・・。同じ距離を東海道(とうかいどう)山陽新幹線(さんようしんかんせん)で行くよりは高いよなぁ・・・。」

東京(とうきょう)新函館北斗(しんはこだてほくと)間全区間通しで乗った862.5キロの運賃と指定席特急料金は2万2690円。

 それに対して、東京(とうきょう)広島(ひろしま)間894.2キロの運賃と指定席特急料金は1万9080円。距離にして、東京(とうきょう)広島(ひろしま)の方が31.7キロ長いが、運賃と特急料金の合計は東北(とうほく)北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)の方が、東海道(とうかいどう)山陽新幹線(さんようしんかんせん)の約1.189倍程度高いなど、距離の割に高いのは一目瞭然であろう。

 また国土交通省の試算では運賃と指定席特急料金は1万8600円だったため、これからは約1.220倍高い計算になる。

「まぁ、仕方ないんじゃない。青函(せいかん)トンネル開通してからもう四半世紀は経ってるんだし。」

「で、今治(いまばり)と行ってきたりするのか。」

「いや、今治(いまばり)と行くのは道の駅の方だよ。」

「ああ、そういや去年もやってたっけ。」

「うん、あれ。今回は道南に行って「はやぶさ13号」にさっき言ったところに乗るんだってさ。」

「・・・乗るんだなぁ・・・。ああ、俺も行きたいなぁ。青函(せいかん)トンネルって1回ぐらいしか通ったことないから。」

「僕だってそんなに多くないよ。全部で3回だよ。」

「3回も通ったことあるんだな。」

「うん、1回は「北斗星(ほくとせい)」で通って、その次は「スーパー白鳥(はくちょう)」と「白鳥(はくちょう)」で往復したから。それで、もし北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)に乗ることが有ったら、往復で5回になる。」

「つっても、速度は140キロのままでしょ。「スーパー白鳥(はくちょう)」とか乗ったなら、大して変わらないじゃん。」

「速度的にはね。」

そのあとに僕はこう続けた。

「でも、どうせ乗るんなら、一駅区間じゃなくて、停車駅の多いパターンの「はやぶさ」でもなくて、最速がいいでしょ。」

「・・・。」

それに沙留(さるる)はちょっと考えてから、「ああ、それはそうかなぁ。」と言った。

「ただね、4時間2分で行くのは少ないんだよ。下りだったら2本だけで、上りだったら最終に近い1本だけだよ。しかも、上りに乗ると京都(きょうと)まで帰ってこれない。名古屋(なごや)まではかえって来れるけどね。」

繁忙期に「ムーンライトながら」でも走れば、翌日の朝にはなるが、帰ってはこれる。いろいろとヤバいことにはなるが・・・。

「その最速に乗ろうとすると「のぞみ104号」に乗らないと間に合わないんだよね。」

 「のぞみ104号」は京都(きょうと)を7時06分発で東京(とうきょう)に9時23分着。接続する「はやぶさ11号」は9時36分発だ。下りの最速はこれを逃すとない。その前の「はやぶさ7号」と後続の「はやぶさ13号」はどちらもE6系(イーロッケイ)「こまち」を連結するため、盛岡(もりおか)での切り離しが発生するほか、「はやぶさ7号」は「11号」の停車駅(大宮(おおみや)仙台(せんだい)盛岡(もりおか)新青森(しんあおもり))+上野(うえの)八戸(はちのへ)木古内(きこない)に停車、「13号」は「7号」の停車駅+奥津軽(おくつがる)いまべつに停車するためどちらも最速から15分遅い4時間17分で走破している。そして、「13号」に至っては北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)内の各駅に停車している。これだとちょっと乗るのは考えるなぁ。そして、分かるように拘らなければ、どれでもいいのだ。

 仮に行くだけならば、夜勤が終わってからでもいい。だが、それでは最速には自動的に乗れないことになるのだ。

「それでないと間に合わないのか。「5号」には間に合わないの。」

「「5号」はねぇ、8時20分発だからねぇ。「のぞみ200号」で行っても間に合わない。」

「ああ、始発で間に合わないなら仕方ないかぁ。」

沙留(さるる)はそう言った。

 連勤が終わった数日後、守山(もりやま)駅でおいてある時刻表を使って調べてみた。僕の計画では北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)に乗った後は「北斗(ほくと)」に乗り継ぎ札幌(さっぽろ)まで行くつもりでいる。「のぞみ104号」は岡山(おかやま)から来る列車。新大阪(しんおおさか)で乗客が集中するため、指定席でもない限り座れるかどうかは分からない。まぁ、これはその前の列車で行くことになると思うから別にいいか・・・。さて、最速パターンの「はやぶさ11号」は9時36分に東京(とうきょう)を出発し、13時38分新函館北斗(しんはこだてほくと)着。新函館北斗(しんはこだてほくと)から接続する「北斗(とっきゅう)」は14時11分発の「北斗(ほくと)13号」。札幌(さっぽろ)到着は17時41分だ。

「・・・帰りは・・・。」

「はやぶさ」の中でも比較的停車駅の少ない基準で考える。北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)内各駅は「22号」、「26号」。木古内(きこない)のみ停車は「30号」。北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)内ノンストップは「18号」、「24号」、「28号」、「34号」。最後の内、新青森(しんあおもり)盛岡(もりおか)が各駅になるのは「24号」、「28号」。

「うーん、「はやぶさ18号」に接続する「北斗(ほくと)」は・・・。」

ページをめくり「北斗(ほくと)」・「スーパー北斗(ほくと)」の載っているページを開く。新函館北斗(しんはこだてほくと)10時49分発に間に合わせるためには札幌(さっぽろ)6時52分発の「スーパー北斗(ほくと)4号」か、それよりも早い「スーパー北斗(ほくと)2号」だけだ。これでは朝が早すぎる。

 となったら「はやぶさ30号」の方だろう。新函館北斗(しんはこだてほくと)16時17分発のこれに接続するのは札幌(さっぽろ)12時15分発の「北斗(ほくと)12号」。

「帰りはこれかな・・・。」

連休でも出来たら、このパターンで行ってみようか。


最速に乗るには頭を使わない?

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