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MAIN TRAFFIC3  作者: 浜北の「ひかり」
Office Episode
66/69

358列車 瓜二つ

 次の休みの日、僕は(もえ)に呼ばれた。と言っても(もえ)の住んでる部屋に行くだけの話。休みが重なるとほぼ何時もしていることをしただけである。

「わざわざ呼ばなくてもいいんじゃないの。」

「いつも呼ばないと来ないじゃん。今日は鳥峨家(とりがや)君の妻の紹介よ。」

「ああ、前に言ってた黒崎(くろさき)っていう人の事。」

「そうそう。前にも言ったけど悪い人じゃないから。」

「・・・。」

別に(もえ)の友達なら悪い人はいないでしょ。と思いつつ、(もえ)の後ろについて歩く。

 部屋に入ると(もえ)は「ちょっと待ってて」と言って、一旦部屋から出て、その黒崎(くろさき)っていう人を連れてきた。

「紹介するね。この子がよく言うナガシィよ。」

(もえ)はそう言った。

「初めまして。永島(ながしま)智暉(ともき)です。」

「はっ、始めまして。黒さ・・・じゃない鳥峨家(とりがや)(あずさ)です。」

「まだ、鳥峨家(とりがや)って慣れてないの。」

「そう簡単になれないわよ。っていうか、何この人。瓜二つなんですけど。」

「そうでしょ。ビックリした。」

「そりゃするよ。いくら世界には同じ顔の人が3人いるって言っても、日本で、しかもほぼ隣に住んでる人が旦那と同じ顔だなんて思わないよ。」

「あっ、大希(だいき)君の事旦那って言った。」

「だっ、旦那じゃないってば。」

結婚しているのに旦那でないって否定される鳥峨家(とりがや)って・・・。

「そんなこと言っちゃっていいの、(あずさ)。後で怒られても知らないよ。」

「あっ・・・。違う。旦那だけど・・・。ああ、つい安希に冷やかされた感覚で言っちゃった・・・。」

「こういう人よ。」

「待ってこれだけじゃ何も伝わらないから。」

最低限の紹介だけになっちゃってるねぇ・・・。

「この人が(もえ)の言ってた絵の上手い人なんだよねぇ。」

「そうよ。」

「あっ、(もえ)ちゃんからそう言うことは聞いてるんだ。じゃあ、今日はお互い顔を覚えるためにあっただけって感じなのかな。」

「そう言うことになるんじゃない。」

(あずさ)、ちゃんとナガシィに顔見せないとダメだよ。ナガシィただでさえ人の顔と名前覚えるの苦手なんだからね。」

うん、確かに。(もえ)はそういう所よく分かってるけど、人妻の顔をじっくり見るのもいかがなものか。

「いや、でも、(もえ)ちゃんの彼氏にじっくり見られるのは・・・。」

大希(だいき)君に見つめられてる感じて恥ずかしい。」

あっ、そっちね。

「・・・まぁ、そうね。」

確かに、鳥峨家(とりがや)君の顔って僕とよく似てるんだよなぁ・・・。

「初対面でこういうこと聞くのは悪いとは思うんだけど、旦那ってあなたの親戚の中にいたりするんですか。親戚っていうより兄弟と同じくらい顔つき似てるんだけど。」

「僕は兄弟いないし、僕の親戚の中に鳥峨家(とりがや)っていう人はいないけど。」

「そ・・・そうですよね。ごめんなさい。」

「別に謝らなくてもいいよ。」

「・・・はい。」

・・・何を話していいのかわからない。

(あずさ)ちゃん、ちなみにナガシィってあの江急の前の社長さんの息子だったりするのよ。」

「はっ。」

そんなに驚くことなのかなぁ。僕はそう言いたい。


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黒崎(くろさき)(あずさ)鳥峨家(とりがや)(あずさ)

大希と梓、新婚旅行はまだしていなかったりする。

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