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MAIN TRAFFIC3  作者: 浜北の「ひかり」
Office Episode
53/69

345列車 収集

 パソコンからはモンタギュー家とキャピュレット家が流れている。もちろん、こんなクラシックみたいなの普通に知ったわけじゃあない。最も魔改造のマーチと言った方が通じる人の多いインターネット世界だろう。

 モンタギュー家とキャピュレット家、某インターネットサイトで一世を風靡している迷列車というやつである。この音楽が流れてきた後大概ろくでもない結果になるというのがあの動画の常である。JR西日本やお金の無い鉄道会社を甘く見ないほうがいい。

「ナガシィ、何見てるの。」

(もえ)がそう言い、僕の後ろに来る。

角角鹿直(かくかくしかじか)3800番台(サンパチ)419系(ショクパン)一色酷鉄車(マッキイロ)っていう動画だよ。」

「ああ、迷列車ね。なんか新しいのでも投稿されてるの。」

「最近ずっと見てなかったからね。ほら、メガループとかは新しいの投稿されてそうじゃん。」

このご時世メガループの動画は「迷ループ」とでも検索してくれればヒットするだろう。ちなみに、メガループとは、東京を山手線(やまのてせん)以外で4分の3周できるもののこと(乗り換えれば1周は普通に可能)。ようは東京外環状線とでもいう所だ。

「そう言えば、結構前に投降してそれで止まってたね。209系500番台君が台車をよからぬ方向に曲げられてたけど、あれは直ったのかなぁ。」

「あっ、そう言うのあったね。でも大丈夫なんじゃないの。頭に絆創膏付けただけで終わってたから。」

怪我の箇所と絆創膏の箇所が違うことには突っ込んではならない。

「自己主張の激しい205系の姉が二人もいると大変だよねぇ・・・。」

「ねぇ。」

と言う。

 僕が思うにどこの鉄道でも黒歴史の一つや二つはあると思うのだ。もちろん、僕らが警備している対象でもあるJR東海にもだ。僕が思うJR東海の黒歴史は豪雨の時に新幹線を出し過ぎて1日に迫る遅延を出したことだと思う。

 とそうじゃない。

「あれ、迷列車は終わり。」

「まぁ、最初から迷列車が目的じゃあないからね。」

タブを閉じて、新たに先生を開く。

「仕事し始めてから、ジャーナルとか見なくなったから、何がどうなってるのか全然分かんなくてさぁ。分かるものがこうこうの時よりも少なくなったというか・・・。」

「あっ、それは分かる。見なくなっちゃったよねぇ。私も結構知識がなくなったと思うんだよ。」

どの口が言うんだとは思っちゃいけない。

 最近の鉄道事情は本当に分からないのである。北海道新幹線(ほっかいどうしんかんせん)が開業するとか、姫路(ひめじ)の東に東姫路(ひがしひめじ)(仮)駅が開業するとか、山手線(やまのてせん)に新型車両E235系を投入するとか、耳に入ってきたことしか分からないからなぁ・・・。

「最近インターネットで掘り出した、E231系500番台の総武線(そうぶせん)のやつとか。ウソ電とか思ったら、本物みたいだし。」

「えっ、あれって総武線(そうぶせん)に行くの。」

といってから、

「考えてみれば、総武緩行って209系の500番台が結構いたよねぇ。それを今山手線(やまのてせん)で走ってるE231系で置き換えるのかなぁ。」

「多分ね。サハE231の4600番台を抜いて10両にしてるところを見ると52編成あるの全部使って総武緩行の6扉車を駆☆逐しそうだけどね。」

憶測であるからこれは事実ではない。そもそも、サハE231系4600番台はE235系4600番台に改造され、山手線(やまのてせん)に新製投入されるE235系に組み込まれるため、E231系500番台をE235系の玉突きで総武線(そうぶせん)に転属させたうえで総武緩行線(そうぶかんこうせん)の6扉車を駆逐することは出来ない。いや、仮に山手線(やまのてせん)の52編成をすべて総武緩行線(そうぶかんこうせん)に入れても、総武線(そうぶせん)にいる6扉車は209系500番台の10編成とE231系0番台+900番台の46編成+1編成あわせて57編成。5両は駆逐できない。

「そうなると総武線(そうぶせん)にもホームドア付けるのかな。」

「いずれ付けるんじゃないの。多分だけど。」

「あっ、ねぇねぇ「つばさ」出して。」

「えっ、「つばさ」。」

「つばさ」と言えば、新幹線のあれだ。最近シルバーメタリック系な色から紫ならおれんじやらいろんな色を纏い始めている奴である。山形の首長的にはイメージに合っているらしいけど・・・。

「相変わらず何を血迷ったのかっていう色よねぇ。」

「まぁ、「つばさ」は今までシルバーで通してたからね。400系をはじめ・・・。」

「やっぱ、「つばさ」はシルバーでしょ。そっちの方がかっこいいもん。」

画像検索の方に変えて、ページを下へ下へと流していく。

「えっ、何この緑系のE3(イースリー)。」

「「とれいゆ」とか言うやつじゃないの。」

「えー、こっちの方が断然「つばさ」らしいじゃん。」

まぁ、それには賛同する。作者自身初めて「とれいゆつばさ」を見たときはこっちの方が「つばさ」らしいと思った。E3系700番台を名乗るこれは元秋田新幹線(あきたしんかんせん)R18編成。営業運転用の「つばさ」が7両編成であるのに対し、「とれいゆ」は6両で営業運転には入らないことが分かる。

「やっぱ、(もえ)もそう思う。」

「そりゃ思うよ。リニューアルの「つばさ」緑すらないじゃん。」

確かに。

「まぁ、これだけはどうにもならないけどねぇ・・・。」

そう言ってからタブを閉じた。あんまり情報収集は出来ていないけどね。


「つばさ」の新塗装もいつか、「これじゃなきゃ「つばさ」じゃない」と言われる日が来るといいですね。

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