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元ひきこもり女神の転生譚  作者: 日下みる
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~我の名は~

名を名乗れぇ!

「おぉ・・・!会いたかったぞ。我が愛しの妻よ!!」


ぎゃぁぁああああ!!

抱きつくなぁぁぁああ!!


「お主が下界に家出したと聞いてから、心配で心配で心休まる時などなかった!」


頬ずりすんなぁぁあ!!


「我らが主は姫様が心配でずっと見守っていたのですよ。」


それってずっと覗き見されてたってこと?!


「怪我はないか?困った事はないか?これからは我が助けてやるから安心しろ」


ベタベタ触んな!!

セクハラか!!


「離せよ!!俺は男に抱きつかれる趣味はねー!!」

何を好き好んで超絶イケメン高身長の奴に抱き締められなきゃならんのだ!!

しかもコイツ、すげぇ身体鍛えてやがる。

ムキムキマッチョな暑苦しい感じじゃない。

抱かれたがる女に困ってねーだろ!!

俺にすんな!!!

「断る。自分の妻を抱き締めて何が悪い。あぁ。そうだ。再会の口付けを・・・」

「辞めろぉぉぉおおお!!」

ズパーンッ!!


はぁ・・・危なかった・・・俺の初めての純潔が男に奪われるかと思った・・・!!


「おぉ!我らが主を一撃で吹っ飛ばすとは・・・さすが姫様・・・」


感心する所はそこか?!

テメェの上司なら暴挙を止めろ!!

何で微笑ましく眺めてんだよ!!


「フッ・・・相変わらず照れ屋な奴だな・・・。だが、そこがイイ!!」


変態か!!!


照れてねーよ!!

嫌がってんだよ!気付け!!

つか、この対応が相変わらずって・・・

コイツ、嫁さんに嫌われてんじゃねぇの?

気持ちはすんげえわかるけど。

ウザイもんな。

さっき、家出とか言ってたけど、コイツが原因なんじゃ・・・。


「で?お前、誰だよ?」

とりあえず、名乗れ。

「あぁ。記憶が安定していないという話だったか。」

わかってんなら暴挙に出んじゃねーよ、セクハライケメン。

「だが、記憶が安定してなくとも、お主は変わらないな・・・。我の妻はどんな時も可愛い。さすが俺の嫁!!」

戻ってこい。一人称代わってんぞ。

イケメンのノロケとか腹立つ。爆ぜろリア充!!

あ?俺の事じゃない。絶対人違い。

つか、惚れすぎじゃね?

こんな超絶イケメンがベタ惚れって、なんかすげえな。


「えぇ。我が主は、姫様に一目惚れしまして。姫様の保護者の許可を得てから、こちらにお連れしたのです。」


それ、姫様の承諾取ってないって聞こえるのは気の所為か?


「立場のある方ゆえ、奥方を、と我らがどれだけ進言申し上げても聞いてくださらず、仕事三昧の日々・・・。」


真面目に仕事してんならいいじゃねーか。


「ところが!我らが主が、ある日突然、妻にするとお連れした方は、清楚で可憐で心お優しく、由緒正しき高貴な血筋のお方だったのです!」


うん。人違い確定だな。


「高貴な身分に関わらず、我らが配下にも別け隔てなく心を寄せてくださる素晴らしい方でした。さすがは主が見初めた方であると、配下一同喜んだものでございます。」


熱く語りすぎだろ。超絶イケメンも大概だが、お前も相当だぞ。


「んで、その主ってヤツ、いい加減、名を名乗れ。」


「うむ。では改めて自己紹介しておこう」


改めても何も一度も聞いてねーよ。

アレか?姫様には名乗ってるって意味か?


「我は冥府の王、ハーデス。」


ハーデス?ハーデスってあのハーデス?

ギリシャ神話で有名なあのハーデス?


「うむ。相違ない」


はぁぁぁあああ??!


主人公、驚いてばっかりです。

まぁ、驚きますよね。

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